【トゥントゥントゥンサフール!】幼児が夢中になるあそびのアイデア5選

あそび

子どもたちはダンスやジェスチャー遊びなど、独特の動きやリズムを真似して遊ぶことが大好きです。
最近Tik TokやYou Tubeで流行したトゥントゥントゥンサフールが、幼児の遊びの中にも入ってきています。
ホラーやユーモアたっぷりの動きやリズムが、子どもたちの心をとらえたようです。
LABUBU同様、「ちょっと怖い」と言う子どももいますが、どんなところがおもしろいのか
分析してみると魅力的な要素がたくさんあります。
子どものアイデアや思いを活かして、トゥントゥントゥンのイメージをダンスやジェスチャー遊び、鬼ごっこに発展させて盛り上げてみましょう。
きっと子どもたちは、夢中になって遊ぶはずです。

私は、38年間幼稚園に勤務。たくさんのアイデアで子どもたちが夢中になる遊びを作ってきました。現在、保育者養成短大では、保育者の卵に「幼児が夢中になる遊び」「幼児の表現力を高める遊び」を伝えてきています。

この記事ではトゥントゥントゥンサフールを通して、子どもたちが夢中になって遊ぶ中で、子どもたちの表現力を高める遊び方をご紹介します。
お家でも、幼稚園・保育所でもやってみてください。

トゥントゥントゥンサフールの正体

トゥントゥントゥンサフールは今年になって、流行しました。
だから、まだ「えっ?それなーに?」という大人も多いのです。
実際、遊びに詳しいはずの保育者ですら、子どもたちに教えてもらったという方も多いらしく、私もその一人なんです。
子どもから大人への情報の逆転伝授というようなおもしろい現象が見られました。
子どもたちと一緒に遊びを展開していくためには、ある程度のトゥントゥントゥンサフールについて知っておくことが必要ですね。

〈由来〉
インドネシアのラマダン(断食月)文化に由来する太鼓の音「Tung Tung Tung 」と夜明け前の食事「Sahur」を組み合わせてできたネットミームです。
・このミームは、生成AIが作った木製クリーチャー「Tung Tung Tung」と太鼓をたたく様子に由来しています。
・木製クリーチャーは見た目が独特。
不気味な姿でありながら、なんとなくコミカルなキャラクターであるところが、子どもたちの好奇心をくすぐり、Tik Tok通して世界的に有名になったそうです。

〈キャラクターの特徴〉
・野球バットを持ち、不気味かつコミカルな外見。
・一定のリズムで、バットを振るアニメーションが特徴。
・イタリアン・ブレインロットも、AIで生成された独特のビジュアルキャラクター。
・見た目の特徴を表現した名前を持つ。

〈子どもたちを惹きつけたポイント〉
繰り返される「トゥントゥントゥンサフール」のフレーズは子どもたち覚えやすいため、自然に口ずさむことができます。これは、耳に残る短い音のループ構成だそうです。
・キャラクターの名前は、似ているようで微妙に違う。これを覚えることがおもしろい!
・AIキャラは、独特なビジュアルで視覚的な興味を高めています。
・イタリアン・ブレインロットと関連して、様々な呼び名のキャラクターが登場。
さあ、いくつ覚えることができるかなということで子ども同士のやり取りが高まってきました。
・「トゥントゥントゥン」と「イタリアン・ブレインロット」がセットであることから、創造力・想像力はますます高まり、より一層発展的な遊びをすることが可能になっています。

トゥントゥントゥンサフールの遊び

トゥントゥントゥンサフールのカード遊び

幼児にも親しみやすいトゥントゥントゥンサフールたちです。
かわいいオリジナルカード!見つけました!!
これならば、「怖い」という思いはなくなるかもしれませんね。

カードを使って、ジェスチャーごっこをしてもよし。
たくさんコピーをして、カード絵合わせをしてもよし。
子どもたちの発達に合わせて遊んでみましょう。

保育者
保育者

私がこのカードを子どもたちに見せたら
「先生、トララレロはトラじゃないよ!」
「トララレロは、サメなんだよ」と
叱られてしまいました。
大人のイメージで、トララレロ→とらにしてしまったのですが・・・
ただし、トゥントゥントゥン自体、AIが作ったキャラクターですから
オリジナルのキャラクターがいろいろあってもいいのでは?

〈オリジナルカード作り〉
トゥントゥントゥンサフールのキャラクターは、たくさん!
名前を覚えることも大人は大変です。
「トゥントゥントゥンサフール」「トララレロトラララ」「ボンバルディロクロコディロ」・・・
特に「ボンバルディロクロコディロ」は最強の武器のような雰囲気が、男の子には人気です。
この独特な名前を覚えてしまえばなんだか呪文のような感じ。
つい癖になって、口づさんでしまいますね。

自分のお気に入りのキャラクターをもっと想像力を働かせて、絵に表現してみましょう。
いろいろなキャラクターを合体させると、どんなものが生まれるかな?
絵を描いたら、ちょっと厚い紙に貼り付けて、ラミネート
その裏にシートタイプのマグネットでも貼り付けてやると、素敵なオリジナルグッズができあがりますね。

トゥントゥントゥンのリズム表現遊び

〈Aパターン〉

1 上記の4つのトゥントゥントゥンサフールたちを切り離して、カードを作りましょう。
2 それぞれの動きを、初めに決めておくといいです。(子どもたちと一緒・保育者どちらでも)
3 それぞれのカードを見せる。
4 それぞれのカードの動きを自由に表現する。
5 「トゥントゥントゥンの言葉で指示」が出されたものに従って動く。
6 動き(ルール)から外れた人は、罰ゲーム○○○をする。
(○○○は、キャラクターからイメージした特徴の動きを自由に表現させるとおもしろいです。

〈トゥントゥントゥン〉
・白くて丸い体、にっこり笑っています。(特徴を認識させる)
・カードを見せる。
・ピョンピョン跳ねる → ○○○(この部分は、話し合って決める。)
・「トゥントゥントゥン・・・とまれ!」と指示を出す。
・動いたら負け!→ 罰ゲーム

〈カプチーノ〉
・カップケーキのような見た目。頭にさくらんぼがちょこんと乗っている。
・クルクル回って、ふわっとジャンプ!
・「トゥントゥントゥン・・・カプチーノあまーいダンス、一緒にどうですか?」と指示を出す。
・止まってケーキを食べる表現ができなかったら負け!→ 罰ゲーム

〈トララレロ〉
・トラ柄のいたずらっ子。大きな口とギザギザの歯がチャームポイント。
・トラのように、「ガオ~!」とポーズして、すばやく走る。
・「トゥントゥントゥン・・・トララレロ寝っ転がれ!」と指示を出す。
・止まって寝っ転がらなかったら負け!→ 罰ゲーム

〈バレリーナ〉
・ピンクのチュチュをきたかわいいキャラ。
・片足でクルリ。両手を広げて逆回転でクルクル。
・「トゥントゥントゥン・・・バレリーナ反対周り」と指示を出す。
・反対周りをしなかったら負け!→ 罰ゲーム

自由表現が主ですが、指示(ルール)があると、友達と一緒に遊ぶ楽しさが高まりますよ。

〈Bパターン〉
1 子どもたちがカードを1枚とる。
2 音楽が流れたら、カードに描かれたトゥントゥントゥンの表現をする。
3 音楽が終わったら終了
4 違ったカードを取り、表現する。

〈リズム表現の例〉
・トゥントゥントゥン → ピョンピョンピョン → ピョ~ん・ピタッ
・カプチーノ → クルクルクル → フワー・トン
・トララレロ → ガォー → ダッシュ・ガォー
・バレリーナ → ヒラヒラヒラクルリン → 反対周りにクルリ → ポーズ

はじめに子どもたちと動きのルールを決めていますが、慣れてくるとルールを付け加えて、遊び方をアレンジしていきましょう。
もっともっと楽しい表現遊びになりますよ。

トゥントゥントゥンの鬼ごっこ

子どもたちが良く知っている鬼ごっこ(助け・ケイドロ・陣取りゲームなど)の遊び方と同じでいいのです。
ただ、鬼がトゥントゥントゥンサフールのイメージをもっていれば、より遊びに対する共感、意欲が高まりますね。
子どもたちと一緒に、遊びの前にルールをしっかり確認し合っておきましょう。

〈例・遊び方〉
1 鬼(トゥントゥントゥン)を決める。
2 鬼が「トゥントゥントゥン・・・」と口ずさみ、ユニークな表現でみんなに近づく。
3 「サフール!」(みんなで決めたキーワードの言葉)と叫んで、みんなを捕まえに行く。
4 つかまったら、指定エリア(牢屋、塔、陣地など)に入る。
5 トゥントゥントゥンのすきを見て、仲間は助けに行く。
6 最後は、トゥントゥントゥンも降参して仲間入り。
7 みんなで「ばんざーい」で遊びは終了。

トゥントゥントゥンの構成遊び

子どもたちは、物語風の構成遊びが大好きです。
トゥントゥントゥンの世界を作ってみましょう!

〈冒険の森づくり〉
・大きな段ボール箱を準備。
・迷路づくり(夏のお化け屋敷のイメージ)
・子どもたちは、自分のなりたいキャラクターに変身。
・カラーポリ袋を使って、マントなどを作る。
・冒険の森を飾り付け、物語風に冒険し、トゥントゥントゥンとの出会いを楽しむ。

トゥントゥントゥンサフールで育つ力

トゥントゥントゥンは想像上のキャラクターだから、自由に遊びを発展できます。
遊びを作っていく上で、子どもたちはいろいろな能力を身に付けていきます。

・キャラクターになりきる。→ 表現力・想像力
・友達と一緒に遊びを作る。→ 集団での協調性
・ルールを守る。→ 協調性・道徳性・社会性
・体を動かして遊ぶ。→ 運動能力

特に、このトゥントゥントゥンサフールの遊び
・キャラクターの名前を言う。→ 言語能力
・オリジナルキャラクターを作る。→ 創造力

などの発達は大きいかもしれませんね。

昔話のように、誰でも知っているストーリーではなく、AIが作った新しい世界観。
その中での遊びは限りなく自由な展開が期待できます。
とにかく、これまでにはなかったキャラクターやそのネーミング。
だから、子どもたちは既製の遊び方にこだわる必要はないのです。

子どもたちの新たな能力の芽が出てくるかもしれません。
幼児教育では生きる力を育てることが目標です。
遊びを分析していくことで、どんな力が育っているか考えることはおもしろいでしょう。

おわりに

トゥントゥントゥンサフールの世界は、「ちょっと怖いけれど・・・」「ちょっとおもしろい」「ワクワクする」「楽しい」なんていう不思議な感情を持たせてくれます。
遊び方に決まりなんてないのです。
子どもたちのイメージした通りに、自分達で作っていく面白さがあります。

自分で感じたままを体で表現したり、友達と一緒にルールをつくって遊んだり、どのようにも発展できるのです。
トゥントゥントゥンサフールに対して感じたことを遊びに取り入れていくことは、創造性・想像力・表現力などが自然に育まれていきます。

さらに、トゥントゥントゥンサフールの様々なキャラクターをカタカナで書いていくことは、すばらしい言語能力を育てます。
友達と仲良く教え合ったり、覚えたキャラクターを披露したりする姿はとってもほほえましいです。
子どもたちの記憶力にも感心させられます。

遊びは、生きる力を育てるものです。 

ぜひ家庭でもパパやママも一緒に、お子さんとの時間を楽しんでくださいね。
そして保育の中でも「トゥントゥントゥン」の遊びを取り入れてみましょう。
子どもたちの気付かなかった能力に驚かされるし、子どもの笑顔に刺激され、大人もトゥントゥントゥンの不思議な世界を楽しむことができますよ。

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