親子で楽しむ秋の自然遊び・木の実や落ち葉を使ったアイデア20選

あそび

日本の秋はとってもきれい!
親子で、自然にふれる絶好のチャンスです。
赤・橙・黄・茶色、色とりどりの景色は、大人になっても思い出に残る原風景です。
きれいな落ち葉や木の実を、ぜひ遊びに取り入れてみましょう!

子どもたちは、落ち葉を集めたり木の実で制作遊びをすることで、秋を体いっぱいに感じることができるでしょう。
落ち葉の匂いや木の実の感触は、子ども達の感覚を刺激します。
自然物を使って制作することで、創造性を育てます。
芸術の秋は、子どもの制作意欲を豊かに高めてくれます。

私は38年間、幼稚園に勤務していました。
自然素材がたっぷりある秋は、子ども達と毎日のように自然物制作を楽しんでいました。
今、保育者養成短大では保育者の卵を育てる講義をしています。
「子どもとあそび」では、秋の自然物を使った遊びや制作を指導しています。

この記事では、経験の少ない保育者やお母さん・お父さんが子どもと一緒に楽しめる遊びのアイデアをお伝えします。
ぜひ親子で秋の自然遊びを楽しんでくださいね。

親子で楽しむ秋の自然遊び

秋の自然物を使った制作アイデア

〈イチョウの葉っぱであそぼ!〉
三角葉っぱに切り込みを入れて、細い部分を真ん中の葉っぱに開けた穴に差し込みます。
下の左写真のように、真ん中の葉っぱと細い部分を持って動かすと、あらら~
チョウチョのように、イチョウの葉っぱがパタパタと動いて、とってもかわいいですよ。

〈イチョウのちっちゃな花束〉
イチョウの葉っぱを束ねただけで、花束ができあがりました。
コサージュにしてもいいですね。
誰にプレゼントしましょうか?

〈椿の実のブローチ〉
開いた椿の実に、ボンドを薄く延ばして、その上にラメやピーズを振りかけました。
ボンドが乾いたら、余分に付いているものは落とせば大丈夫です。
これは、コマにもなりますよ。

〈どんぐり人形A〉
一つ一つ表情が違いますね。
小さな紙を耳のようにつけてもかわいいです。
木の枝にみんな並んで、どんなお話をしているのかな?
目など小さな部分は、ペン型の修正液を使うときれいにできますよ。
枝にとり付ける時は、ボンドよりグルーガンが便利。でも火傷に注意しましょう

〈どんぐり人形B〉
Aのように枝ではなく、椿の実に付けました。
メリーゴーランドに乗っているみたいです。

〈まつぼっくりのケーキ〉
まつぼっくりをきれいに洗って、よく乾かして、千日紅の花を詰めました。
千日紅はドライフラワーになるので、色も変わらずにきれいです。
まつぼっくりにギューッと差し込めば、接着剤がなくても大丈夫ですよ。

〈まつぼっくりのクリスマスツリー〉
まつぼっくりに、金や銀のラッカーで色付けします。
よく乾いたら、好きな物を飾りつけしましょう。
綿を丸めた雪だるま、可愛いですね。
ここでも千日紅の花が役に立ちました。
リボンを付けたら完成です。

〈クリスマスリースA〉
カズラなどのつるを丸めて、リースの土台ができました。
庭の木の実、いぶきの葉、柊の葉、そして金のまつぼっくりなどで飾り付けたら、とっても素敵なリースの出来上がりです。

〈クリスマスリースB〉
こちらのリースはシンプル。
枠は、100円ショップで購入しました。
まつぼっくりに好きな色を付けています。
プラタナスの実を見つけました。金銀ぶら下げて、宇宙をイメージしたリースです。

〈ススキのふくろう人形〉
ススキを束ねて作りました。
目やくちばしを付けたら、フクロウになりました。
ススキは、10月の初めにまだ穂が開いていない頃に摘み取ったもので作ると、後で穂がバラバラフワフワしません。

秋の自然物で遊ぶアイデア

〈まつぼっくりけん玉〉
紙コップ二つをセロテープでくっつけました。
まつぼっくりに毛糸を絡めて、紙コップに取り付けるとできあがりです。
紙コップ上下に入れるという技ができます。

小さい子ども達には、紙コップでなくてもプリンカップ一つに付けても大丈夫!

〈どんぐり転がしゲームA〉
牛乳パックを半分に切って、長くつなげました。
牛乳パックの台で、傾斜を付けています。
上からどんぐりを数個転がします。
小さい子どもの遊びは、どこまで転がったかを競います。
少し大きい子どもになれば、どんぐりの止まったところの点数を合計していました。
簡単な遊びですが、数への興味関心が高まります。
また、点数を書く時には、友達との話し合いで決めています。
ルールのある遊びにつながりますね。

〈どんぐり転がしゲームB〉
空き箱の中に、ストローで迷路を作ります。
ストローは二段重ねにすると、どんぐりが途中から飛び出さなくていいですね。
セロテープをきちんと付けないと、どんぐりが途中で張り付いてゴールまで到達しないからご注意!
箱を傾けたり、ゆすったりして、どんぐりがスタートからゴールまで行ったならクリアです。

〈どんぐり落としゲーム〉
カップを重ねて、接続部分に一つ穴を開けておきます。
上の段のどんぐりが、穴を通って早く下の段に落ちたらクリア!
下の写真は二段ですが、カップをたくさん繋げたらゲームの難易度は上がって、競争は盛り上がりますよ。

〈落ち葉のしおり〉
きれいな落ち葉を拾って、新聞紙やいらない雑誌に挟んでおきましょう。
余分な水分が抜けて、きれいな葉っぱになります。
紙の上に乗せて、ラミネートして、紐をつけたら自分だけのしおりの完成です。

〈葉っぱのおしゃべり〉
イチョウの葉っぱに顔を描きました。
一つ一つ違う顔。
どんなことをお話しているのでしょうか?
イメージを膨らませ、想像力を高める遊びです。

〈ままごと〉
どんぐりやまつぼっくりを、ままごとのごちそうに使うといいですね。
砂のケーキに、どんぐりや木の枝・木の実などでデコレーションすると、とってもおいしそう。
創造力が高まります。

秋の自然を体で楽しむアイデア

〈葉っぱを探そう〉
いろいろな葉っぱがありそうな公園。
葉っぱのカードを見て、どんな落ち葉があるか見つけてみましょう!
小さい子ども達には、
「黄色い葉っぱ!」とか「赤い葉っぱ!」「大きな葉っぱ!」「手と同じ大きさ!」などテーマを与えて、葉っぱ探しをすると楽しいですね。

〈落ち葉のシャワー〉
もし、落ち葉があまり汚れていないようならば、両手にいっぱいに集めて、空に放り投げてみましょう。
空から、落ち葉のシャワー!いい匂いですよ。

T保育者
T保育者

〈落ち葉のお風呂・プール〉
きれいな落ち葉をたくさん集めて、大きな段ボール箱に入れてやると
子ども達は、その中に入って遊んでいました。
森の動物になったつもりで、落ち葉のお布団にしてもぐっている子どももいます。
これならば落ち葉を集める段階で、落ち葉の中に汚いものが混ざっていないか確認できて、遊びとしては安心ですね。
体で秋をたっぷり感じる遊びです。

〈落ち葉の分類遊び〉
落ち葉を、色・形・大きさに分類してみましょう。
幼児教育の5領域の中の『環境』の内容です。
数・量・図形に関心をもつような遊びは、小学校での算数につながる遊びですよ。
楽しんで、学びのを育てていきましょう。

秋の自然物で、科学を考える遊び

〈葉っぱの質問ごっこ〉
・なぜ、葉っぱは秋になって色が変わるの?
・なぜ、葉っぱは木から落ちてくるの?
・葉っぱの落ちた木は寒くないの?
いろいろと子どもたちに質問してみましょう。
もちろん科学的に考えて正解を知ることは必要かもしれませんが、幼児の場合は、いろいろと想像しながら考える力を育てることが大切ですね。

〈お話遊び〉
下のようなお話を子どもたちに聞かせました。
お話の内容をイメージすることで、子どもたちは秋になったら紅葉する木があることに気付いたようです。

Y保育者
Y保育者

〈お話・・・迷子のピョン子〉
ウサギのピョン子ちゃんは、森の中のおばあちゃんのところに遊びに行くことにしました。
ママ「迷子にならないように、気をつけていくのよ」
ピョン子「おばあちゃんの家には大きな木があって、それが目印ね。春に行ったことがあるから、すぐにわかるわ」
ピョン子ちゃんはスキップしながら、森に着きました。
ピョン子「おばあちゃんの家は、この辺よね。大きな緑の木があるず・・・」
なかなか見つかりません
ピョン子「おかしいな?緑の大きな木がない!前にあるのは黄色の大きな木だけ。おばあちゃんの家の木は、あんな色ではなかったわ」
ピョン子は、不安になってシクシク泣き出しました。
その泣き声に気づいて、大きな黄色の木のあるお家から、ピョン子のおばあちゃんが顔を出しました。
ピョン子「あっ、おばあちゃん!どうして、緑ではなくて黄色の木のお家にいたの?」
おばあちゃんは、イチョウの木は、春は緑色でも秋になったら黄色になるのだと説明しました。
ピョン子ちゃんは、それが紅葉するという事なんだと知って、安心しましたとさ。  ・・・  おしまい・・・・・・

秋の自然遊び・発達に合わせた遊びのポイント

自然物を使った遊びは、何歳でもOKです。
発達に合わせたサポートがあれば、より一層楽しいものになりますね。

幼児期前半(2~3歳)

〈感覚を刺激する遊び方〉
・落ち葉を触って、落ち葉の上を歩いて・・・カサカサ・・・どんな音がするかな?
・いろいろな落ち葉があるね。・・・集めてみよう!並べてみよう
比べてみよう!・・・いろいろな形や大きさ 、おもしろい形はゾウさんみたいね。

〈簡単な制作〉
・葉っぱを並べて貼り絵をしよう。
・イチョウを束ねて花束、ママにプレゼント。

〈安全に配慮〉
・口や耳の穴に入れやすい木の実には、大人が目を離さないように気を付けましょう。
・落ち葉の中に、汚い物や危険なものがないかどうか確かめておきましょう。

幼児期後半(4~5歳)

〈いろいろな遊びに挑戦〉
ごっこ遊び・・・どんぐりや小枝は、ごちそうの飾りつけになります。
必要な食材(木の実や落ち葉など)を求めて、庭を探索。目的を持った遊びで、より意欲的になりますね。
クラフト遊び・・・いろいろな素材や材料を使っての造形遊びは、想像力や創造力を高めます。
運動遊び・・・思いっきり落ち葉の山にジャンプ!秋の香りを体で感じることになりますね。

〈遊びを高める言葉がけ〉
・ただそこに紅葉した木々があるだけでは、豊かな環境とは言えません。
大人が、それらの美しさに感動して、子ども達に気づかせていくことが大切です。
子どもたちの発見や気付き、驚きの言葉にしっかり耳を傾けてあげましょう。

〈安全面に配慮〉
・公園での落ち葉には、犬や猫の糞が混じっている可能性があります。
危険な物はないか確かめ、衛生面にも十分な注意をしましょう。

小学生(6~8歳)

〈制作遊び〉
・どんぐりだけでなく、いろいろな木の実や落ち葉、お芋などを組み合わせて楽しい動物を作りましょう。
葉っぱ押し花で、しおりを作ったりすると自然物が宝物としていつまでも残りますね。

〈ゲーム遊び〉
・自分の作ったもので遊ぶことは、楽しいです。ルールがあれば、遊びをどのように構成していくか思考力も高まります。
的あてや転がしゲームなどは、得点を考えて意欲も満々になります。

〈学び〉
数量図形など考えて遊ぶことは、算数につながる能力を育てていきます。
・葉っぱや木の実を調べるために、図鑑を使うということは自然科学への意欲をぐーんと高めていきます。

小学生(9歳~12歳)

〈制作遊び〉
リース作り、モビール作りなど、様々な素材での構成を考えて作りましょう。
どうしたら自分が思ったものができるだろうか試行錯誤することで、目標に向けて計画的に頑張ったり、失敗にくじけずに活動することにつながります。
いろいろな用具を、必要な箇所に応じて使用する力も育ちます。

〈学び〉
・一人での制作ではなく共同制作ができるようになりますね。
友達と一緒に計画を立てて活動していくことで、より一層表現力や協同性、探究心の育ちに繋がっていくでしょう。

まとめ

秋の自然は、子どもの心を育てます。
子ども達と一緒に自然に触れて遊ぶ大人も、子どもの時の体験を思い出し、豊かな気持ちになります。

どんなに美しい自然であっても、眺めるだけでは一瞬の感動で終わってしまうかもしれません。
しかし、自然物に体ごと触れ、匂いをかいだり遊びに使ったりすれば、秋の自然は宝物になります。
幼児期に、秋の自然に触れるような体験をたくさんすることで、想像力・探究心・創造力・試行錯誤の力・数量図形に対する感覚・協働性など育っていくことでしょう。

大人も子どもも感動を共有することで、コミュニケーションもしっかりてくることでしょう。

この記事では、親子で、または保育の中であまり準備をしないでもできる簡単な自然遊びをたくさん紹介しました。
まだまだ紅葉の残っている公園に出かけて、自然のすばらしさに触れて遊んだり、制作したりして
心の中に秋の宝物作りをしてみましょう!

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