【幼児】歯磨き嫌がる時にはハミガキハーマンと歯ブラシ剣の登場で楽しく指導!

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歯磨きは、歯を白くしたり虫歯を予防したりするだけでなく、体全体の健康に影響します。
健康な強い歯は、スポーツで力を発揮するためにも大切です。
3歳頃には、食事量も増え、自分の身体への興味・関心も高まってきますが
そんな時にこそ、自分で楽しく歯磨きをする習慣を身に付けてほしいです。

しかし歯磨きは嫌だというお子さんも多く、どうしたら喜んで歯磨きをしてくれるかと悩みますね。
また健康な歯を保つためには、子どものやり方だけでは不十分です。
パパやママは、どのようにお子さんの歯の仕上げ磨きをしてあげるといいでしょうか?

笑顔に輝く歯の健康を保つための歯磨きの仕方について、
38年間幼稚園教諭として、子どもたちの歯磨き指導を行い、
さらに保護者向けにも歯の仕上げ磨きの大切さを伝えてきた私が、
楽しく効率的に行う歯磨き指導についてお教えします。

歯磨き指導を楽しくするには、ハミガキハーマンに来てもらおう!

歯磨きを自分で楽しくさせるためには、むし歯菌をむし歯おばけなどにイメージさせて
歯磨きすることです。
そのためには、ハミガキハーマンに来てもらいます。
ハミガキハーマンとは、お子さんそのもの、ヒーローです。
歯ブラシ剣は、もちろん歯ブラシです。
「さあ、頑張って、ムシバキン(虫歯オバケという表現でもOK)をやっつけるぞー」
「エイエイオー!」
お子さんに、ノリノリで歯磨きをやる気にさせていきましょう。

保育者
保育者

幼稚園では、6月4日の歯の衛生週間を前に
歯磨き集会をしていましたよ。
先生たちが、子どもたちに劇をして見せ、歯磨きの大切さを教えていました。

歯磨きをサボった子どもが寝ている間に、むし歯おばけがやってきます。
歯が痛くて泣いた子どもは、ハミガキハーマンに助けを求めます。
やってきたハミガキハーマンは、歯ブラシ剣でむし歯おばけと戦います。
大声援をおくる子どもたち。
そして、ハミガキハーマンの勝利!
子どもは、歯磨きを頑張るよと、ハミガキハーマンに誓うのです。

歯磨きは楽しいもの

歯磨きは楽しい、おもしろいと思わせることが大切ですね。
食後に洗面所に行かなくてもいいんです。
自分のお気に入りの歯ブラシを持って、テレビを見ながらだっていいんです。
ハミガキハーマン(お子さんの大好きなキャラクターならなんでも)になって
音楽のリズムに合わせて「ハミガキハーマン、頑張るぞ!」
歯磨き剣(歯ブラシ)を持って
ゴシゴシシュッシュッという感覚を楽しませましょう。
歯磨き体操の歌に合わせて
歯ブラシでお口の中をゴシゴシすることは気持ちいいんだという感覚に慣れさせましょう!

子ども
子ども

<歯磨き体操の歌>
はをみがきましょ
シュッシュッシュ
ブラシのたいそう
オイッチニ オイッチニ
じょうぶな は になれ
シュッシュッシュ 

歯磨きは、親子で一緒に

食後は、みんなで歯磨きタイム。
「さあ、パパ(ママ)と一緒に、ハミガキハーマンになるぞ!虫歯オバケをやっつけにいこう!」と
誘い掛けてください。
これまで習慣化していなかった歯磨きも、親子で一緒にすることで、歯磨きは必ずするものだと分かり喜んで歯磨きをするようになるでしょう。
「歯磨きしなさい」ではなく
パパやママ、お兄ちゃん、お姉ちゃんも一緒に
「さあ、みんなでお口の中の悪いばい菌をやっつけに行くよ!」というくらいの意気込みが大切。
きっと、お子さんはやる気マンマンになりますよ

歯磨きは褒められて、やる気マンマン

歯磨きが習慣化してくると、自分一人でも少しずつ歯磨きができるようになるでしょう。
そんな時でも、お子さんが歯磨きする様子をしっかり見守ってあげてくださいね。
歯磨きのポイントを声掛けしてあげましょう。

できればスポーツの実況中継のように
「すごいです! Aくんは、上の歯のばい菌をやっつけました。次は、奥の歯のばい菌を攻めに行きます!」
「Aくんのお口の中には、もうばい菌はいなくなりました。」
「Aくんは、虫歯オバケに勝ちました!」と
歯磨きする姿をしっかり褒めてあげましょう。
その時、歯磨きの仕方を認めてあげながらも、
もう少し頑張ったらもっと歯がきれいになる歯磨きのポイントを教えてあげると、
気持ちよく受け入れてくれますよ。

保育者
保育者

歯ブラシを持つことが楽しい子どもたち
しかし、その様子をよく見ておかないと大変なことが起きます。

歯ブラシゴシゴシ、楽しそう~
いつの間にか
自分の口の中だけでなく、洗面所のシンクまできれいに磨いてくれますから
要注意です。

歯磨きは無理強いしない

とにかく歯磨きが習慣化するまでは、歯磨きか楽しいと思わせることが大切です。
時には、眠かったり体調があまり良くなかったりすることもあるでしょう。
そんな時には、無理強いする必要はありません。
イヤイヤさせることで、歯磨きが嫌になっては困ります。
「今日は、Aくんは歯磨きお休みです。明日はもっと頑張ってくれることでしょう」と
次に期待しましょう。

歯磨きを楽しくするアイデア

歯磨き指導は、食後でなくてもいいのです。
遊びの中で、歯磨きの大切さに気付かせたら、いつでもパパやママにゆとりがある時に
歯磨きをやってみましょう。

ママ
ママ

恐竜くんは、ギザギザの歯がいっぱいだよ。
歯磨き大変だから、手伝ってあげようよ。

  • ぬいぐるみ(上記の写真は、恐竜くんの歯を磨いているところ)
    お気に入りの人形、いつもお子さんと一緒に遊んでいるぬいぐるみを使ってみましょう。
    パパやママがぬいぐるみとお話している場面を見せて、
    ぬいぐるみの歯を磨いてあげるのです。
    次には、お子さんにぬいぐるみの歯を磨いてもらう
    ぬいぐるみが、ピカピカの歯になって喜んでいることを伝え、
    今度はぬいぐるみにお子さんの歯を磨いてもらう
    その次は「Mくん、歯磨きしているところをみたいなぁ」とぬいぐるみに言ってもらいましょう。
    きっとお子さんは「いいよ~。ぼくは歯磨き上手だよ!」と頑張りますよ。
    一気に歯磨きすることを求めるのではなく、ぬいぐるみとおしゃべりしながら
    少しずつ少しずつやる気になるように仕向けていくと大丈夫ですよ。
  • 絵本
    一番身近にある絵本。
    歯磨きの大切さを、自然にお子さんに教えてくれますね。
    特にお気に入りのキャラクターが、歯磨きしているシーンなんて、
    きっとお子さんも一緒に歯磨きしたくなりますよ。
  • ゲーム
    「むしばきん退治ゲーム」「はみがきマン変身ゲーム」など、普段お子さんが喜んでやっているゲームの要素を取り入れてください。
    お子さんが、ヒーローになりきるように、マント(布)をつけたり、
    歯ブラシ剣(新聞紙クルクル棒)などを持つことで、
    イメージを膨らませてやってください。
    名付けて、ハミガキハーマンです。
    「すごいです!Mくんは、頑張っています!!」
    「大変です。虫歯おばけが、Mくんのお口の中に逃げてしまいました。」
    「本物の歯ブラシ剣に持ち替えて、頑張るぞ!」というように、
    歯磨きに誘導していきましょう。
    お子さんは、ノリノリで歯磨きを楽しみます。
  • ごほうびシール
    歯磨きを頑張ったなら、「すごいね~」「Mくんの歯はピカピカです。」
    「ヤッター、虫歯おばけはいなくなりました!」と歯磨きしたことを褒めましょう。
    初めからきれいに歯を磨くことはできません。
    でも、あまり気にしないでください。
    自分で歯ブラシをもって歯磨きできたことを認め、自分で歯磨きできたという達成感
    味わわせてあげてください。
    お子さんが頑張ったことが分かるように、
    歯磨きチャレンジシールやスタンプなどで成果を示してやり
    「また、虫歯おばけが戻ってきたらいけないから、明日もまた頑張ろうね。」と
    意欲付けしておきましょう。
  • ミラーやテスター
    歯磨きをより一層意欲的にするためには、自分の口の中を見てみることができればいいですね。
    歯科用ミラーや歯垢の付き具合を見ることができるテスターなどが、歯科や薬局で購入できます。
    お子さんの発達状況に合わせて、使ってみてもいいですね。
    安全面にはしっかり配慮してください。

自分で歯磨きの方法

〈磨く順番〉
前歯 ⇒ 奥歯 ⇒ 上の歯 ⇒ 歯の裏側 ⇒ 歯と歯の間
一定の順番で磨くと、磨き残しを防げます。

〈歯ブラシの持ち方〉
鉛筆を持つように、優しく。
・前の歯や下の歯を磨く時には、歯ブラシを自分の方に向けて「こんにちは」の持ち方
・上の歯や上の歯の裏側を磨く時には、歯ブラシを向こうに向けて「さようなら」の持ち方

歯の部位によって、歯ブラシの持ち方を教えてあげると、隅々まできれいに磨けるようになります。

歯磨き指導の仕上げは、ママと一緒に歯みがきごっこ

幼児は歯ブラシを小刻みに動かすことが難しく、歯ブラシを奥まで入れてきれいに磨けません。
幼児のゴシゴシ磨きだけでは、虫歯を防ぐことはとうてい無理なんです。
そこで、バパやママが仕上げ磨きをしてあげることが必要ですね。
ママは、優しい歯みがきやさんです。

<ポイント>
・一週間に1度、せめて2度は、歯ブラシで歯垢や食べかすをきれいにとってあげましょう。
・膝の上に横に寝そべって、お子さんにリラックスさせることが大切です。
 (この格好に慣れていると、歯医者さんに行っても、寝っ転がって治療を受けることに抵抗がなくなりますね。)
・お子さんの唇を横に引っ張り、奥まで歯ブラシを入れてください。
・きれいにしようと思って、力を入れすぎると、お子さんも痛くて嫌がります。
 むしろ軽く小さく歯ブラシを動かしたほうが、歯垢はよく取れます。
・歯ブラシを鉛筆を持つように握って、やさしくゴシゴシです。
・お子さんに、時々ミラーで口の中を見せて、きれいになっていく様子に気付かせたら
 少しくらい時間が長くなっても大丈夫ですね。
・慣れてきたら、歯ブラシではうまく取れないところをフロスを使ってすることにも
 挑戦しましょう!

歯磨き指導・歯磨きに関心をもたせる絵本

  • 『はみがきれっしゃしゅっぱつしんこう』
    電車好きの子どもにピッタリ!
    歯ブラシが列車になって、お口の中をきれいにしていくストーリーです。
  • 『ノンタンはみがきはーみー』
    ノンタンと動物たちがリズミカルに歯磨きする絵本です。
    楽しく歯磨きの習慣が身に付けられます。
  • 『はぶらしくんです』
    歯ブラシを擬人化したユニークな絵本。
    歯ブラシの仕事ぶりを楽しく描いて、歯磨きへの興味を引き出します。
  • 『むしばいっかのおひっこし』
    むし歯一家が歯磨きのせいで食べ物がなくなり、引っ越しを決意するというユーモラスなストーリー。
    虫歯予防の大切さに気付きます。
  • 『はははのはなし』
    歯の役割や虫歯のメカニズムを科学的に解説したロングセラー。
    パパやママにとっても、いい学びの絵本です。
  • 『むしばミュータンスのぼうけん』
    むし歯菌〈ミュータンス〉の視点から虫歯のメカニズムを楽しく学べます。
    歯磨きの大切さを自然に理解できるようになっています。
    親子で、虫歯について学ぶと歯磨きも真剣になりますね。
  • 『むしばちゃんをやっつけろ』
    医学的な観点から、虫歯予防について分かりやすく解説しています。
    ママといっしょに読む絵本です。
    さらに「ママがよむナイショのはなし」コーナーでは、歯磨き指導についてやさしく書いてあります。

まだまだたくさんの絵本があります。
お子さんの発達の状況、興味・関心に合わせて選んでみてください。

歯磨き指導・歯をきれいにするグッズ

歯ブラシだけでは、きれいにすることが難しい時の秘密兵器です。

〈デンタルフロス〉
歯と歯の間に通し、歯垢を取り除きます。
長いフロスを必要なだけ切って使うロールタイプとホルダー付きがあります。
初めは、ホルダーつきフロスの方が使いやすいでしょう。

〈デンタルリンス〉
口の中をさわやかにして、においも防ぎます。
殺菌成分が入っているものならば、寝る前に使うと寝ている間に口の中で細菌が増えるのを防ぎます。
ただし、クチュクチュうがいが上手にできないお子さんには、無理かもしれませんね。

〈テスター〉
テスト液を歯に塗って、うがいをすると、歯が赤く染まります。
赤色が濃い部分は、歯垢がたくさんついている証拠です。
その赤色がなくなるように歯ブラシを動かすと、歯垢もなくなったということです。
お子さんにも、視覚を通して歯磨きが上手にできたかどうかがよくわかります

まとめ

むし歯にならないために、楽しく歯磨きをするアイデアやポイントをお伝えしてきました。
一番は、お子さんが歯磨きの大切さを知って、主体的に歯磨きしてほしいですよね。
しかし、お子さんが歯磨きができるようになったからと言って、まかせっきりはよくありませんよ。

幼児期の虫歯は、親の責任なんです。
たとえお子さんに虫歯のことを理解させたとしても、パパやママが正しく教え、手伝ってやらなくては
お子さんだけでは虫歯を予防することは、不可能なんです

絶対に虫歯を作らないぞと、厳しく言っても効果はありません。
親子で虫歯について話し合って、理解して、はじめて虫歯を予防することができます。
そのためにもハミガキハーマンをしっか活用しましょう。

さらに虫歯にならない歯を作るためにも、食生活の見直しも必要ですね。
虫歯にならない強い歯は、つよいからだがあってこそです。
歯を作る栄養素は、カルシウムということはよく知られています。
でもいろいろな栄養をバランスよく摂取すること
砂糖をとりすぎないこと
歯のエナメルを溶かしてしまう炭酸飲料にも注意が必要です。

歯磨きするだけではなく、幼児期から体の健康にも意識させていきましょう。
家族みんなの健康生活に繋がることでしょう!
ハミガキハーマンに時々来てもらって、
みんなで楽しく歯磨きです!


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