ついに、イヤイヤ期が来た!
我が子の成長を喜び、育児を楽しんでいたのに、
ある日突然、「いや!」「だめ!」
我が子のかわいい口から否定の言葉が飛び出してきて、ビックリ。
理由もなく「ギャーーーー!」とわめき声。
何をしてもダメ
具合が悪いわけでもないのに、、、
どうしていいか分からず、お母さんの方が泣きたくなってしまいましたね。
でもイヤイヤ期は、子どもの成長の証なんです。
必ず、この壁を乗り越える日は来ます。
長年の保育経験があり、さらに短期大学で保育者の卵を養成している私が
【イヤイヤ期】対応の仕方、親の心の持ちようなどについてアドバイスいたします。
【イヤイヤ期】を乗り越える親の心もち
何でも「イヤイヤ」「ダメ~」と、言うことを聞いてくれない。
時と場所を選ばずに、泣き叫ぶ。
そんな我が子をなだめすかして対応するけれど、機嫌はなおらず。
外出先で、こんな状態になってしまうと、
自分の育児のまずさを周りの人から批判されているような気持ちになり、情けなくなる。
いったいどうしたらいいの?
いつまで続くの?
大丈夫です!
イヤイヤ期を迎えた我が子への対応は、親の心もちで解決します。
以下の点に気をつけてみましょう。
【イヤイヤ期】我が子の成長を見つめる
これまで、予想もしなかった我が子の姿に驚いているパパやママ
【イヤイヤ期】があることは知っていても、まさかこんなに手がかかるとは!
先輩ママから、「イヤイヤ期は、このような対応をしたらいいよ」とアドバイスを受けて
やってみたけれど、我が子には通用しなかった!
子ども一人一人によって、イヤイヤの種類も程度も様々です。
基本的な対応の仕方ではダメなこともあります。
それならば、親の心もち次第(パパやママの考え方)を見直すことが一番かもしれません。
我が子の誕生からイヤイヤ期までの育ち
お子さんが生まれた時の感動はいかがでしたか?
五体満足ならば、それだけで十分と思われたのではないでしょうか?
そして、寝返り、次はハイハイ、つかまり立ち。
そのお子さんの姿を見た時の気持ちはどうでしたか?
よちよち歩きができるようになったら、本当にかわいいだろうなぁと思い、
歩くことを期待されましたね。
歩けるようになりました。
そして、わけの分からない喃語(うにゃうにゃ、バババ~なんていう赤ちゃん言葉)の時期を過ぎて、
「ママ」とか「わんわん」とか話ができ始めた時には、本当にうれしかったことでしょう。

ただ親というものは、子どもが元気で成長がスムーズに進んでいる時には欲張りになるものです。
「もっと、~ができるようになってほしい」、、、と。
だからイヤイヤ期の我が子を見て、子どもの成長が逆戻りしたような気持になってはいませんか?
【イヤイヤ期】に突入したお子さんに対する見方を考えてみましょう。
「ママ」とか「わんわん」とかいう一語文しか話せなかったお子さんが、見事に
「嫌だ!~して!」「僕は~したいんだ!」なんて立派に言葉が話せるようになっている。
自分の思いを、精一杯の言葉で表現できるようになったんです。
これは、素晴らしい成長だと思いませんか?
イヤイヤ期に悩んだら、生まれてから今に至るまでのお子さんの姿を思い出してみるといいです。
その時々の感動や悩みを乗り越えて、今の成長【イヤイヤ期】があるのです。
イヤイヤしていない姿を見つめる
目の前のお子さんの行動は、時には小悪魔の様。
でも、寝顔は天使ですよね。
「ママ、抱っこ~」と甘えてくる姿は、かわいいです。
こぼしながらも、一生懸命にご飯を食べる姿には、たくましさを感じます、
病気をして、やっと回復してきた時には、
やっばり、「イヤだ!」の元気な声が聞こえる方がいいと思いませんでしたか?

確かになんでもいやだと否定している我が子に腹がたつこともあるけれど、
「イヤ」の言葉には、
・自分の思いを言葉で、表現しようと一生懸命になっている。
・自分自身の成長を自覚したからこそ、親にしてもらうのではなく、自分で何でもしてみたい。
こんな秘められた成長の姿があるのです。
【イヤイヤ期】のすばらしさを理解する
「イヤイヤ期」は子どもの成長において重要なステップです。
1歳半くらいから3歳頃に見られる行動ですが、自我が芽生えてきていることに関係しているでしょう。
イヤイヤ期は、なぜ起きる?
イヤイヤ期は成長の一つのステップですが、発達から見ると以下のような原因が考えられるのです。
- 自己主張を始めた。
子どもは少しずつ「自分」という概念を持ち始め、自分の思いを主張するようになります。
「自分でやりたい」「思い通りにしたい」という気持ちが強くなり、
大人の提案に対して
「いやだ」と反発してしまうのです。 - 自分の思いを言葉でうまく表現できない。
まだまだ自分の言いたいことが、言葉で思うように表現できません。
そのイライラが、「いや」という一語に込められてしまうのです。 - 自分の気持ちをコントロールできない。
感情をコントロールする能力が未熟です。
「いや」と言った後も、なかなか気持ちを切り替えることができません。
いつまでも「イヤ」「ヤダ~」が続きます。 - 周囲の環境に興味を持ち始め、なんでも挑戦したい。
周りがよく見えてきます。
あれもしたい、これもしたいという思いは高まりますが、
危険なことにも興味を持つし、時間なんて関係ない。
大人から行動を制限されると、「いや」「したい!」と、自分の思いを強く出してしまうのです。
発達のアンバランスが「いやいや行動」を起こしているのだと思えば
もう少し成長すると落ち着くかな~と、気が楽になりませんか?
【イヤイヤ期】の行動の原因は、他にもある。
「イヤだ」という言葉が出てくる時、まわりの大人との関係に問題はなかったでしょうか?
直接的な関わりがなかったとしても、
パパとママがけんかしているとか、、、
お家の状況が何かの原因でとってもバタバタしていて、
お子さんにかまってあげることができなかったとか、、、
子どもの問題行動は、周りの大人との関わりや環境に関して引き起こされることがよくあります。
そのことで、「イヤだ」と抵抗することで、自分の不快感を表現しているのかもしれません。
「イヤだ」の言葉の裏には何があるかを探ってみましょう。
その原因が分かれば、きっとどうしていいかわかると思いますよ。
イライラしない対応の仕方
「イヤイヤ期」には親の対応の在り方で、子どもの行動は変わってきます。
以下のような対応をしてあげると、お子さんの気持ちや行動にも変化が出てくるでしょう。
イライラしないための5つの方法
- 共感してやる。
お子さんも自分がしていることを認めてもらったなら、うれしくなりますね。
お母さんが「いやなんだね」とか「うんうん、そうなんだ」と優しく声をかけてあげれば、
お子さんは安心して「お母さんは自分の事をわかってくれた」と落ち着くと思います。 - できたことを褒める。
イヤイヤ期は、したいことが増えたにもかかわらず、
自分の力で思うようにできないからイライラする行動の表れですよね。
だから、お子さんが自分なりに頑張っていること
少しでもできたことを
「すごいね!」「お兄ちゃんみたい」などしっかり認めてあげましょう。
表面的な言葉だけではなく、お母さんもしっかりうれしさを表情に表して褒めてあげましょうね。 - 選択肢を与える。
まだまだ自分の気持ちをコントロールできないから、イライラして戸惑っています。
そんな時には、「こっちにしたら、おもしろいかもね」「あっちにしてもいいね?」と
お子さんが進むという方向を少し助言してあげると、
お子さんも気持ちがすっきりしてくるでしょう。
最終的には自分の意思で、どちらにするか選ぶことができたことで、
自分の思いを尊重されたのだと思い、お母さんの言葉に耳を傾けてくれるようになるでしょう。 - 気をそらす。
自分の感情をコントロールできないから、わけも分からずイライラするのです。
イヤイヤが激しくなってくると、お子さん自身ではどうしようもなくなります。
そんな時には、「お外に車を見に行こう!」「ワンワンが遊びにきたよ。行ってみようか」など
お子さんの好きなことに誘いかけてみるといいですね。 - 親が時間にゆとりをもち、リラックスする。
親も子どもも、時間がなかったり気持ちにゆとりがなかったりするとイライラしますよね。
大したことではないのに、我が子が「イヤイヤ」すると、親は「イライラ」する。
この悪循環が、【イライラ期】をもっと大変なことにするのです。
何があっても、大したことないよ~
我が子が元気ならば、それでいい!とゆったりと構えましょう。
お母さんも自分のしたいこと、好きなことをスキマ時間で楽しみ、リラックスするといいですよ。
【イヤイヤ期】乗り越えるための先輩ママからの助言
1 とにかくすべてを受け入れる。
子育てって、大変なんだろうなと思っていました。
その予想通り、確かに子育ては分からないことだらけ。
でも、みんなそれなりに頑張ってきていることを思えば、やるしかない!
ただ、私の母(我が子にとっては、おばあちゃん)は、
どのように子育てしてくれていたのかなぁと考えたら、楽しくなってきました。

子育てに自信はなかったけれど・・・
生まれてみたら、すべてがかわいい。
笑っている姿はもちろん
泣いている姿もかわいい。
怒っている姿も・・・
新米ママにつきあってくれている我が子に感謝しようと思った。
そしたら、どんなに泣いていてもかわいいと思えるようになった。
2 自分の逃げ場を作る。
我が子の泣く、喚く姿を見ていたら、私も泣きたくなる。
我が子に怒鳴ってしまいそう~
だから私は、ちょっとだけ我が子から離れて、違うことに没頭しました。

子どもが「イヤだ~」
「ギャ~」と泣いている時には、何を言ってもダメ。
私は、その場を離れることにしました。
私の逃げ場は、お風呂場です。
お風呂掃除を一生懸命にするのです。
いつもより、もっと力を入れて、壁まですべて・・・
シャワーで汚れを洗い流しているうちに、
お風呂場は、ピカピカになりました。
もちろん、私のイライラもいつの間にか、水に流されてしまっていました。
3 家族みんなで子育てを楽しむ。
イヤイヤ期に入った時、我が子は「いやだ!」という代わりに、
「ちぇっ!」と舌打ちを始めたのです。こんなに小さいのに、もう舌打ち?
それこそ私の方が「嫌だな~」
ところが、お兄ちゃんやお姉ちゃんの見方は違っていました。

我が子が舌打ちするのを見て、
お兄ちゃんやお姉ちゃんは、
「Yくんが、チュ~ってしているよ。」と笑うのです。
確かによく聞いてみると、チェッがうまく言えずに、
チューって言っているのです。
一生懸命に反抗しているはずのYくんの姿に、兄弟みんなで笑い合いました。
ちょっと尖っていた私の心が、子どもたちの笑いで丸くなりました。
こんな見方をしてくれたお兄ちゃんやお姉ちゃん
でも、この二人にもイヤイヤ期はあったはずです。
この二人も、弟のイヤイヤ期を見つめることで、
それぞれに自分の成長やお母さんの大変さを理解したことでしょう。
この二人には、次なる反抗期が待ち構えていますが、
イヤイヤ期を乗り越えようと家族みんなであたたかく弟に接することで、
もっともっと成長し、パパやママを助けてくれることでしょう。
【イヤイヤ期】を乗り越えた後の子どもの大きな成長を楽しみに
【イヤイヤ期】は、子どもが自分の意思を持って、自己主張をし始めたから起こっているのです。
この時期をうまく乗り越えたならば、以下のような成長に繋がります。
それを楽しみに、イヤイヤ期対応を頑張ってみましょう!
- 自立心が発達する。
- 社会性が向上し、人間関係がうまくいく。
- 感情のコントロールができ、精神的にたくましくなる。 など
つまり、これらの成長に繋がるための「イヤイヤ」「ダメ」「ヤダ」と言う行動だということが
分かれば
【イヤイヤ期】もお子さんと一緒に楽しんでみようという気になりますよね。
まとめ
2歳前後の年齢でピークを迎えることが多いイヤイヤ期です。
「魔の2歳」とよばれるように子育ての中でも大変な時期の1つですが、必ず終わりが来ます。
子どもの発達に必要な時期なんだと割り切り、さまざまな対応法を試してみましょう。
一番は、子どもの気持ちに寄り添うことが大切です。
「自分がしたいんだ」という子どもの欲求に応え、子どもが納得して行動できるように援助してあげましょう。
絶対にしてはいけないことは、頭ごなしに怒鳴ったり、子どもの人格を否定したりしないことです。
大人が感情をコントロールすることも大切ですね。
ただし、私は子どもの前で泣きまねをすることがよくありました。
そうしたら、子どもは自分より大きな私の泣き声にびっくりして、
自分のわがままな「イヤイヤ」行動をストップさせるのです。
その一瞬をとらえて、
「一緒に~しようか?」と我が子の興味を他にもっていけばいいのです。
お母さんも、自分の思いを出していいのです。
子どもと大人、同じ人間として、自分らしく生きていきたいですね。
大きな成長につながるすばらしきかな【イヤイヤ期】を楽しく、乗り越えていきましょう!
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