何でも食べて強い体をつくってほしいと!と我が子の成長を望む親はどこも同じ。
でも「うちの子は、野菜嫌いなんです。」
「いろいろ献立を工夫するのですが・・・」とママの悩みは大きいですね。
ちょっとした工夫で、子どもたちは食べてみようかな~となるのです。
そんな方法をお伝えしたいと思います。
食べる意欲で、子ども達の『生きる力』はグーンとアップです。
私は38年間幼稚園教諭として、子どもの健康な体づくりを考えて給食指導をしてきました。
野菜嫌いの子どもの食事指導は、大変です。
給食指導だけで解決する問題ではないのです。
家庭との連携も必要です。
でも、子ども達が「おいしいね」「おかわり!」となった時の喜びは大きいです。
保育者養成短大でも、子ども達の食育についてのカリキュラム講義を行っています。
この記事は、
・野菜嫌いのお子さんをお持ちの保護者のみなさん!
・将来、保育者を目指している保育者の卵のみなさん!
・現在保育で食事指導に悩んでいる保育者のみなさん!
プレゼントしますね!
なぜ、子どもは野菜が嫌いか?
子ども達の声です!
野菜嫌いの原因を知ってから、野菜嫌いの解決に向かっていきましょう!
嫌いな野菜の特徴(子どもたちの声)

野菜食べなさい!って怒らないで~
ぼくたちの話を聞いてよね。
〇 味・食感・見た目
〈ブロッコリー〉
・なんか草みたいな臭いがする。
・ちょっと苦いところがあるよ。
・食べようとしたら、口の中がモソモソする。のみ込めないよ。
・茎のところ、硬いんだよね。
・あの形!緑色だけど森の木?じゃないよね。『謎の物体?』気持ち悪~
〈ピーマン〉
・きれいな緑なのに~、苦いよ!
・あの緑色を思い出すだけでも、苦そうで全部の野菜が嫌いになりそう。
・生で入っている時があるけど、硬くて噛めない。
・火を通していると、しんなり・グニャ~気持ち悪いよ。
・どんな料理法(切り方・炒めるか煮るか)を工夫してくれても、苦味はなくならない。
〈きゅうり〉
・なんだかカメムシみたいな臭いがするんだよね。
・水っぽいし、味がよくわからないよ。
・皮が噛みきれない。
・シャキシャキっていう感じ、好きじゃない。
・種は食べるもの?ブチブチして気持ち悪い。
〈なす〉
・味があるの?
・油を吸って、重たいよ。ぐにゃ~として、やわらかいのは苦手。
・皮が口の中に残っちゃう。
・あの色は、焦げているの?黒っぽい紫!
〈しいたけ〉
・色がきれいじゃないよ。
・食べた時に、ぐにゅ~は何とも言えない感じ。
・森に住む傘のおばけみたい。
〈ごぼう〉
・泥がついてる?きれいなのかな?
・硬いよ。
・やっぱりあの臭いは、大人好みだよ。子どもが食べるものじゃない。
〈にんじん〉
・きれいな赤なのに~、やっぱりにおいが変だよ。生だったら特に。ぼくは馬じゃないからね!
・火をあまり通していないと硬いよ。噛みにくい。
・しっかり煮たら「ベチャ」として、気持ち悪い感じ。
・チャーハンに入れてくれるのはいいんだけど、オレンジ・赤色目立ちすぎ!
なんか目について、取り除きたくなるんだ。
・調理法を考えてくれたら、好きになるかもね。
〈タマネギ〉
・サラダには生で入っている時がある。辛いよね。
・火を通したら、甘いけどね。この甘さもよく分からん!
・お料理手伝った時、涙がぽろぽろ出ちゃった。なぜかな?
・初めはシャキシャキ、でもトロトロになる時もある。透明になって、どれがタマネギか分からなくなる。
・食べたら何か口に残るよ、筋みたいなのが。
〈とうもろこし〉
・甘いんだけど、お菓子じゃないよね。でもお菓子みたいに感じる時があって、変!
・皮が口に残るよ。それに粒が歯に挟まっちゃう。
・粒が並んでいるのも、おもしろいけど。ちょっと気持ち悪いよ。

野菜嫌いをなくす給食調理の工夫

『子どもが特に嫌がる野菜の特徴をなんとかしたい!』
・苦味や青臭さ
・かたい、ぐにゃっとするなど極端な食感
・形が不思議で正体不明
・噛みにくい、飲み込みにくい。
これらを
なくさなくても、分かりにくくするように調理しよう!
〇 味
1 苦味・青臭さをなくす工夫
・だしをしっかり使う。(かつお・昆布)
・味噌・しょうゆ・バター・チーズなど、子どもが慣れた味付けをする。
・カレー味・ケチャップ味にして、苦味をマスクする。
・甘酢和えでさっぱり味にする。
2 他の食材と組み合わせる。
・ピーマン → ツナ・ひき肉と混ぜる。
・にんじん → 卵焼き・きんぴら・ハンバーグに入れる。
・ブロッコリー → コーン・チーズと一緒に和える。
〇 食感の工夫
1 食べやすい硬さにする。
↓
給食は、歯のない子どもや歯が弱い子どもでも噛める硬さが基準
・にんじん・ブロッコリーなどは、柔らかめにゆでる。
・なすは、油を控えめに、トロトロになりすぎないようにする。
2 形を小さくする。
・ピーマン → 細切りにすると苦味が減る。
・にんじん → 薄切り・みじん切り
・タマネギ → とろけるまで加熱して、存在感をなくす。
〇 見た目の工夫
1 色の組み合わせ
・緑だけでは嫌 → コーン・にんじんと一緒にしてカラフルに楽しく
・サラダは、白(キャベツ)・緑色・黄色で明るく!
2 形をかわいらしく
・にんじんを星型に
・プロッコリーを小さな木として、盛り付け
↓
ただし、大量に調理する給食では難しいので、家庭ではぜひやってみて!
〈野菜別・給食での調理工夫のまとめ〉
〇 ブロッコリー
・柔らかめ ・コーンやツナと和える ・シチューにして青臭さをなくす。
〇 にんじん
・薄切り、みじん切りで存在感をなくす。
・甘みの煮物
・カレー、シチューに入れて甘みを減らす。
〇 ピーマン
・細切りで、苦味を減らす。
・ツナ和えで食べやすくする。
・チンジャオロース風にして、味を濃くする。
〇 なす
・油を控えて、軽くする。
・味噌炒めでコクを出す。
・煮て柔らかくして、味をしみこませる。
〇 きゅうり
・塩もみで、青臭さを減らす。
・甘酢和えでさっぱり。
・ツナサラダに混ぜる。
〇 タマネギ
・しっかり加熱して、甘みを出す。
・スープにして溶かす
・カレー、ハンバーグに混ぜ、存在感をなくす。

〈給食のプロが大事にしていること〉
・味を濃くしない。→ 野菜本来の味に慣れて欲しい!
・食べやすい形や硬さ
・見た目を明るく
・子どもが知っている味と組み合わせる。
野菜嫌いの子どもへの声掛け
〈子どもへの声掛け3つのポイント〉
1 プレッシャーをかけない
2 興味を引き出す
3 成功体験を作る
安心の言葉がけ
× 食べなさい!は逆効果です。
〇 まずは、食べることに安心させよう。
↓
「におうだけでいいよ」
「ちょっと触ってみるだけにしようか」
「見るだけでもいいよ」
「一口食べるのではなくて、なめるだけでもいいよ」
↓
『食べる』こと以外の挑戦の姿(見る・匂う・なめるなど)を認めてやる。
↓
成功体験
食べることへの安心・興味を引き出す
〇 野菜を子どもたちにとっての『謎の物体』から『知っているもの』へ意識を変えてやる。
↓
「ごぼうって、どんな味だろう」
「プロッコリーって、小さな木みたい!」
「ピーマンって、どんなにおい?」
↓
観察・匂い・触ることで、五感を使って野菜に親しむ。
親しみ、安心・興味により
↓
『食べる』というハードルが低くなる。
食べるという成功体験を作ってやる
〇 少しでも野菜に触れたという挑戦の姿を認めてやる。
とっても効果的なサポートである。
↓
「わぁ、匂いをかぐことができたんだね。」
「すごい!」
「ちょっとだけ触れたね。チャレンジャーだ。」
「一口食べたの?ヤッター!」
「前よりも、いっぱい食べたんだね。」
↓
できたことを具体的に認める。
↓
次は、もっと挑戦してみようという気持ちにつながる。
嫌いな野菜の味のハードルを下げる。
〇 その野菜に対する味のイメージを変えてやる。
ちょっと食べてみようかなぁと、一歩踏み出すことができます。
↓
「今日のにんじんは、特別。お菓子みたいに甘いんだよ。」
「このブロッコリーには、ソースつけてもOK!」
「ピーマン、ものすごく頑張って小さく切ったから、苦いのはどこかに行っちゃった」
「ちょっとだけ食べてみて~」
↓
いつもとは違う野菜に変身しているということを知れば、食べてみようかなと言う気持ちになるのです。
野菜嫌いな子どもへの給食中の声掛け
× 苦いとか、嫌いだよね~というようなネガティブな言葉はNG

〈よく食べるクラスは、元気で明るい!〉
子どもと一緒に何でも食べる保育者が担任のクラスは、
クラス全体が、給食中、明るい雰囲気ですよ。
なぜなら、
小さい子どもほど、保育者や友達の真似をしたがります。
〇 保育者「おいしい!」
→ 子ども「先生、おいしいねぇ」
× 野菜嫌いな子ども「先生、これ嫌い!」
→まわりの子ども「ぼくも嫌だ」「わたしもイヤ」
無理強いするのではなく、自然に食べたくなる雰囲気が大切です。
そして、挑戦しようとする気持ちを認めてあげましょう。
「みんなで、この食缶をからっぽにするくらい、がんばるぞ!」
「OH!」
「みんな一緒に、嫌いな野菜をやっつけちゃえ」
「OH!」
「一口だけでの味見探検隊、しゅっぱーつ!」
「このお椀の中には、どんな野菜が入っているか、探してみて!」
大人が見ればなんとおかしな・・・と思うかもしれませんね。
でも、クラスみんなのノリが一番効果的なんです。
子ども達も気付けば、嫌いな野菜を食べてしまっている。
そのことを保育者が子どもたちに伝えると
子ども自身びっくり。
そして
「ヤッター!食べられた!」
「ぼく、どのくらい大きくなった?」
いつのまにか嫌いな野菜に対して前向きな子どもたちになることは間違いありません。
野菜嫌いな子どもがポジティブになる遊び
ごっこ遊び
ままごとにしてもお店屋さんごっこにしても
色々なごちそうが出てきます。
もし、好きな野菜が2・3個しかなければ、遊びは成立しない!
いろいろな素材(野菜)があってこそ、色とりどりのおいしそうなごちそうになるのです。
〇 紙粘土で
本物の野菜を見ながら、紙粘土で表現しました。
紙粘土もカラフルなものが100均で手に入ります。
自分の好きな野菜でも、そうでなくても子ども達は一生懸命に作っていました。

昨夜の晩御飯の再現です。

〇 廃材などを使って
毛糸・フェルト・スポンジ・ストローなどを野菜に見立てて、プラパックに入れたら本物みたい。
ピーマンが嫌いな子どもでも、緑色が入ったことでおいしそうに見えることに気付いていました。

〇 既製のおもちゃを使って
年齢の小さい子どもには、規制の野菜のおもちゃでも大丈夫。
とにかく、色々な野菜があることに気付いて、触れてもらうことが一番です。

ゲーム遊び
1 におい探偵団ゲーム
・野菜を少しずつお皿に出していきます。
・目をつむって(目隠しでも)、においをかいで、野菜の名前を当てっこ。
★「これは、どんなにおいかな?」「甘そう?」「苦いにおいかな?」「すっぱい?」
食べなくてもOKだから、子ともたちは警戒心もなく、野菜に触れることができます。
2 野菜を触ってゲーム
・いろいろな野菜を触るだけです。
・野菜の特徴を言ってもらいます。
★「ツルツル」「ゴツゴツ」「サラサラ」「冷たい」「温かい」など様々な言葉で表現です。
五感を使って野菜の特徴を表現していくことで、野菜とお友達になれそうですね。
3 色探しゲーム
・料理の中から、指示した色の野菜を見つけたらOK
・給食のお椀の中を探してみよう!
・「赤い野菜を見つけて」という指示で、お椀の汁をお箸で探ってみます。
「にんじん、あった!」「ぼくのにんじん。大きいよ!」
・「それじゃあ、次は緑色の野菜!」「ピーマン!」「クリーンピースも入ってた!」
★野菜がたくさん入っていたら嫌がる子どもも、この時ばかりは、にこにこ笑顔です。
★色に注目して探す遊ぶうちに、野菜は怖いものではなくなりますね。
★本物の料理を利用しての遊びですから、衛生面にはしっかり配慮しましょう。
4 ちょびっとチャレンジゲーム
・食べる量を「米粒サイズ」とか「豆サイズ」にして、嫌いな野菜に挑戦していきます。
・米粒サイズでも食べることができたならば、「すごいです!」「次に挑戦!」
・「お味はいかが?」「もうちょっとたくさん食べないとわからないかな」
「もう一杯(一粒)ください」
★少しでも食べることができたという自信が、いつのまにか野菜嫌いをなくします。
★野菜に限らず、少食の子どもにはこの方法はとっても効果的です。

〈少食のH子ちゃんが食べた!〉
目の前に置かれたお茶碗のご飯を見ただけで、
H子ちゃんは「食べたくないよ~」
そこで
お母さんは、H子ちゃんの前に、盃に入れたご飯を置きました。
H子ちゃんは、かわいい盃ご飯に、興味津々。
お母さん「H子ちゃん!パクッといっちゃいな」
H子ちゃんは、お母さんの元気な掛け声に思わず、食べてしまったのです。
お母さん「H子ちゃん、すごいです。がんばりました!」
お母さん「もう一杯いかがですか?」
H子ちゃんは、うれしそうに、2杯目3杯目を食べてしまいました。
イヤイヤではなく、楽しんで食べることができたH子ちゃんは、少しずつ意欲的になってきました。
5 お手伝いゲーム
調理の一部を子どもに手伝ってもらいましょう。
どんな簡単なことであっても、お料理には大切な仕事です。
・ レタスをちぎる。
・ きゅうりを洗う。
・ コーンをほぐす。
・ お皿に盛りつける。
・ ドレッシングをかける。など
★ 自分が関わった料理は、子どもたちは食べてみようかなという気持ちになります。
お母さんは、
「これは、A子ちゃんがちぎったレタスだからおいしいね~」とオーバーなくらいに認めてあげましょう。
みんなでパーティー
嫌いな野菜を一つ食べないからと言って、病気にはなりません。
「ぼくは、~が食べられないんだ~」と卑屈になることが良くないのです。
でも食べられることは、幸せです。
いろいろな活動に対して意欲的な子どもになります。
「食べる」→ 楽しく → 心も体もたくましく
そのためには、みんなで楽しく食べる雰囲気が大切です。
幼稚園のお弁当を一品ずつバーベキューのように、ホットプレートで焼いて食べました。
お友達のおかずには、
「しいたけが入っている。すごい!」
「Bちゃんは、こんな大きなにんじんを食べられるんだ!えらい」
そんな発見と思いが、
ぼくも食べてみようかな~という気持ちの変化につながっていきました。

★ 楽しいパーティーですが、衛生面・安全面にはしっかり配慮しましょう!
野菜嫌いな子どもにに対して家庭で心がけること
大人であっても、好き嫌いや野菜嫌い、少食という悩みはあります。
しかし、野菜嫌いの子どもたちを見ていて気付くことは、食わず嫌いの子どもが多い傾向にあります。
つまり、お母さんがピーマンを嫌いならば、家庭での料理にピーマンを入れない人が多いのです。
お母さんの嫌いな野菜は、子ども達も嫌い!
大人になってから偏食を直していくことは、難しいでしょう。
でも、お子さんのこれからの成長のことを考えたら、何でも食べることができるようになってほしいですよね。
〈お母さんへのお願い〉
・お子さんの前では、嫌いという態度を見せない。
・料理には、嫌いな物でもバランスよく入れる。
(大人ならば、子どもに分からないように食べずにこっそり処理はできますね。笑)
・嫌いな物も「おいしいね」と笑顔で食べる振りをしてください。
・好き嫌いなく食べる家族がいれば、「お父さんは、ほうれん草をもりもり食べるから、
たくましいんだ!」と認め、子どもの目標モデルとしてあげましょう。
まとめ
子どもたちにどんな問題があっても、食べる楽しみを知っている子どもは、遊ぶことにとっても
意欲的です。
保育者は、「この子は、よく食べるから大丈夫」と、食欲をその子の生きる力の一つの指針にすることもあります。
その子の生まれながらの発達特性や家庭環境の違いから、一人一人の食事に対する意欲は違います。
まずは、
「食べさせる」ということよりも
「さまざまな食べ物に興味・関心・親しみをもってもらう」ことが大切でしょう。
野菜嫌いの子どもたちの「野菜は嫌い!」という気持ちを取り除いてあげる。
「野菜と仲良し」をめざしてほしい。
この記事では、嫌いな野菜に親しみ・仲良くなることの方法についてお伝えしました。
子ども達と一緒に、野菜を育てるのも一つの方法です。
家族で一緒にお料理することも効果的です。
なにより、大好きなお母さんやお父さんがおいしそうに野菜を食べる姿をお子さんに見せてあげることです。
無理をせずに少しずつ少しずつ、野菜さんと仲良しになってくださいね。


コメント
智美です♪早速検索して、ブログ読ませてもらいました♡こらからも更新楽しみにしています!
智美さん、ありがとう!
乳児については、私は詳しくないのだけど
もし書いてほしい記事があれば、勉強します!
子育て楽しんでくださいね。