わが子が座って食べてくれない。
何度注意しても、立ち上がる。
まわりにボロボロ食べ物をこぼす。
一生懸命にご飯を作ったのに、食べてくれないことは辛いですね。
わが子の食事態度に、イライラ。
ストレスになってしまっているお母さん!
でも、お母さんだけではないのです。
幼児期の食習慣については、たくさんのお母さんが悩んでいます。
私は、38年間幼稚園勤務で、保育・給食指導をしていました。
現在、保育者養成校では保育者の卵を育てています。
幼児期の食習慣をつけるためにはどうすればいいか、講義をしています。
食事中に立ち歩くという悩みをお持ちのお母さん!
ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
【幼児期】食習慣をつけるために
お子さんは、どんな状況ですか?
なぜ座っていられないのか、その原因は一人ひとり違いますよ。
お子さんの特性をとらえて、取り組んでみましょう!
幼児が座って食べられない原因
1 集中力が短い。
幼児は、自分の周りのいろいろなものに興味を持ちます。
ちょっと何かが動いただけで「あれっ?何」
ご飯を食べていても、自分の周りで楽しそうなものがあれば、そちらに目がいくことは当然。
お箸の動きは止まります。
お箸でつまんでいたものは、ポロっとこぼれます。
席を立って、興味あるもののところに行こうとします。
食べることだけに集中できないのは、幼児の自然のなりゆきです。
2 体を動かしたい。
元気いっぱいの子ども。
楽しい音楽に合わせて体を動かしてしまいます。
おいしく食事をさせるためにお母さんが流している音楽に反応してしまうことは、幼児の自然の姿なんです。
元気な子どもの証拠なんです。
3 食事よりも他のことに興味がある。
ものすごくお腹が空いているならば、一心不乱に食事をすることでしょう。
しかし、食事中にその日の楽しいことや頑張ったことを思い出したならば、その話題に一生懸命になってしまいます。
「ちょっと見て!」と自分の興味あるものを見てもらおうとし、おしゃべりに夢中になってしまいますね。
食事が楽しい時間であればあるほど、食事も
子どもの興味があること(遊び)になってしまうのです。
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幼児が食事中に座っていられない原因1・2・3は、
問題行動ではありません!
だから、安心してください。
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幼児が食事中に座っていられないのは、
成長の一つの姿の表れなんです。
なってほしい食事の姿にするための取り組み
〇 座って食べてほしい。足をバタバタさせない。勝手に席を立たない。
これさえできれば、お母さんはイライラしませんか?
食事をすることで、子どもたちの育つものは何でしょう?
本当は、座っていることが目的ではないですね。
楽しい食事こそ、幼児の成長の糧になります。
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「座って食べる」というゴールを変えてみませんか?
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・完璧に座る必要はない。
・はじめだけ座って「いただきます」のご挨拶をする。(けじめをつける)
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少しずつ座っている時間を長くする。
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できたことをしっかり認め、子ども自身ができたことを自覚させる。
このように、はじめからきちんと座っていなくてもいいんだ~となれば、お母さんも子どもも気持ちが楽になると思いますよ
〇 食べ物をぐちゃぐちゃにしない。食べ物を手づかみしたり、投げたりしない。
確かに家での食事ならば許せるかもしれませんが、外食でこんなことをされたならば、、、
「一体、どんな躾しているんだろう」と思われるようで、恥ずかしい思いをしますよね。
【食べること】と【遊】】が同じものになっていませんか?
・食べる場所と遊ぶ場所の区別を意識させましょう。
もちろん食事する場所と遊ぶ場所を分けるという意味ではありません。
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・食べる時に、エプロンをつける。
・食卓に、テーブルクロスを敷く。
・ナフキンを敷く。 など
これだけでも今から食事なんだと、お子さんの気分が変わるはずです。
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ちょっとした気分を変える演出で、子どもは食事ムードに切り替わります。
遊んだものが散らかっている部屋での食事では、どうしても食べ物をおもちゃのように扱ってしまいがちですよね。
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食事の前には、散らかっているものを片付け、子どもたちと一緒にレストランづくりをしてみませんか?
家での食習慣は、外に出かけた時のマナー違反を防ぐことになります。

〈幼稚園での給食〉
いろいろな製作遊びをしたり給食をしたりするテーブルは、ほとんど同じです。
(ランチルームを持っている幼稚園や保育所もありますが)
給食の時間になったら、お当番さんがテーブルを拭いて、その後、必ずテーブルクロス(ビニール製のものが多い)を敷いていました。
家庭ではおそらく、食事中だけクロスを敷くことはしていないでしょうから、子どもたちは
「レストランみたい」と喜んでいましたよ。
レストランの雰囲気を高めるための音楽も流してあげました。

【幼児の食事】お母さんがイライラしないでやれる10の方法
お母さんが無理なくできる方法をやってみましょう。
1 子どもが座る椅子を見直す。
座っているときに、きちんと床か椅子の踏み台に足が着いておくことが大切です。
足がブラブラしていると落ち着きません。
足ブラブラ、体ゆらゆらでは落ち着いて食事ができませんね。
お子さんが落ち着いて座ることができる椅子の高さは?
2 食事時間は短く
きれいに食べ終わるまでは座って!という思いはあるでしょう。
しかし集中力がなくなった時点では、いくら食事時間をたっぷりとっても余計にダラダラしてしまいます。
食事を切り上げましょう。
3 食べる量は少なめに
食が細く、食べる意欲がない子どもにとっては、目の前に大盛りの食事が配膳されたら、それだけで食べる気がなくなってしまうかもしれません。
子どもは「おかわり!」を喜びますから少なめに盛り付け、食事意欲を高めてあげるといいですね。
4 立ち歩いたら、淡々と注意
食事に飽きてくると立ち歩く姿が見られます。
そんな時には淡々と「座って食べようね」と伝えます。
ここであれこれ言うと、食事に対する気持ちは失せてしまいます。
お母さんの淡々と「座ろうね」の言葉に、あれ?今日は違うなと意識してくれます。
5 食事の前には、体を動かしておく。
元気いっぱいの子ども。
エネルギーが十分に発散されてないままに食事になると、どうしても立ち歩きたくなるのはと当然。
しっかり運動して、気持ちが落ち着いてから食事にしましょう。
6 「座って!」と叱るよりも「一緒に食べよう」
子どもだって一人で食べるのは、つまらない。
食べることへの集中は難しく、他のことに気持ちが移ってしまいます。
そんな時、「一緒に食べよう!」「お母さんとどちらがたくさん食べられるかな?」など
声掛けして、一緒に食事すると、お子さんもうれしくて落ち着いて食事ができますよ。
7 食事する場所を変える。
遊びの場所と食事する場所を変えると、「今から食事なんだ。いっぱい食べて大きくなろう」という意識がはっきりしてきますね。
部屋を変える必要はありません。
遊んでいたテーブルと食事のテーブルを変えるだけ。
それも難しかったら、テーブルクロスやナフキンを利用して、食事タイムなんだというモードに切り替えるといいですね。
8 一品ずつ出す。
子どもの食事は、どのくらい食べたかはっきりわかるようにプレートに入れて出す方が多いです。
でも、たまには一品ずつ出してあげると「次は何が出てくるかな?」と楽しみにして、立ち歩く暇はなくなりますね。
9 好きなものを、途中で出す。
お子さんの好きなものを、途中で出すことを伝えます。
「~が出るまでは、きちんと座ってね」と予告しておきます。
当然、それまではきちんと座って食事ができるはずです。
いつ出すかのタイミングは、お子さんの興味次第。あまり待ち長いとNG。
10 ルールを作る。
幼児も後半期に入ると、ルールが理解できるようになります。
『3回立ったら、食事は中止します』などのルールを食事の前に、話し合っておきましょう。
食事が中止になったら、当然、好きなものも食べることができませんね。

食べることが好きになる絵本
食事の前に、食習慣への意識を高めるという意味もありますが、絵本を読むことで落ち着いた気持ちになりますね。
1 『いただきますあそび』 作*木村祐一
・動物たちが、「いただきます」「パクパク」と食べる姿がかわいいしかけ絵本。
・まねっこが好きな乳児~幼児にぴったりの内容。
・「動物さんと一緒に食べようね」と食べる意識を高めることができます。
2 『しろくまちゃんの』ホットケーキ 作*わかやまけん
・食べるシーンが、リズムよく、子どもが夢中になる。
・食べる楽しさが、自然に伝わります。
・絵本の中の”じゅーじゅー”の音が、ワクワク感につながります。
・家で実際にホットケーキを焼いて、この絵本を読むといいですね。
3 『おべんとうバス』 作*真珠まりこ
・「はーい!」と返事する参加型の絵本。
・食べ物たちが元気に登場。食材への親しみが育ちます。
・先生が「おべんとバスが走ります~♪」と歌いながら読むと食事の楽しみが高まります。
4 『ノンタンもぐもぐ』 作:きよのさちこ
・人気のノンタンがいろいろな食べ物を食べる姿がかわいい。子どもたちも真似しますよ。
・たべることへの興味付け、読みやすい絵本です。
5 『やさいさん』 作*tupera tupera
・「やさいさん やさいさん だあれ?」の繰り返しが楽しい絵本。
・野菜の苦手意識が軽くなりますよ。
・いろいろな食材に親しむことで、食事への興味が育ちます。
〈絵本を食習慣づくりに活かすポイント〉
・食事の前に読むと『食べるモード』に切り替えやすいです。
・絵本のセリフを食事中でも使ってみましょう。
子どもが喜んで座ってくれますよ。
・「ほら、しろくまちゃんみたいにパクッ」など声をかけると、思わずパクッと食べてしまいますね。
・無理に食べさせるためではありません。
”食べるって、楽しい!”の雰囲気づくりに、絵本を読んであげましょう。
まとめ
せっかく作ったごちそうを食べてくれない。
食べ物をぐちゃぐちゃ遊びにしてしまう。
落ち着いて座らない。
お子さんの食習慣には、たくさんの悩みがありますね。
食事中にきは、お母さんはイライラ。
お母さんが、お子さんにたくさん食べて大きくなってほしいという思いがあれば、当然のことです。
でも、お母さんが悪いのではなく、
お子さんが落ち着いて食事ができないのは、幼児の特性なのです。
しかし放っておいては、いつまでも食習慣は身に付きませんね。
外食をした時も、恥ずかしい思いをすることになります。
この記事では、食習慣をつけるための方法をお伝えしました。
うまくいかない時には、食事を早めに切り上げましょう。
お母さんの気持ちを変えることが大切です。
お母さんの笑顔が、お子さんに安心を与えます。
その安心感が、落ち着いて食べることにつながるのです。
・今日できることを一つだけ
・明日、また違う目標を!
お母さんは十分に頑張っていますよ。
小さな一歩を、お子さんと一緒に歩いていきましょう!


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