スマホから流れてくる楽しい動画。
子どもは飽きることはありません。
ママは家事や仕事に忙しい時、スマホに育児を任せていいものかと悩みながらも、お子さんにスマホを見せてしまう事って多いですよね。
しかし、スマホ依存になってしまうとお子さんの発達にはたくさんの問題が出てきます。
スマホ依存にならないよう、お子さんの想像力や知的好奇心を育てていくためには、親子で手作りおもちゃに挑戦してみましょう!
おもちゃを親子で一緒に作るならば、お子さんの希望を取り入れてあげることができます。
試行錯誤しながら作る手作りおもちゃは、お子さんの創作意欲を高め、創造力や道具を扱う能力・がんばる力を育てます。
そのようなおもちゃは、知育おもちゃと名付けていいでしょう。
自分が一生懸命に作ったものには愛着心も芽生え、ものを大切にすることにもなります。
今の時代に、手作りの知育おもちゃはとても価値のあるものなんです。
私は、38年間幼稚園で保育を行ってきました。
子どもたちと一緒に遊びを作ることを通して、子どもたちに『生きる力』を育ててきました。
保育者養成短大では、『こどもと遊び』の講義・演習を行い、学生にも手作りおもちゃの意義を伝えてきました。
身近な材料で簡単に作って、さらに頭を使いながら遊ぶ手作りの知育おもちゃのアイデアをお伝えします。
ぜひ親子で作って遊んでみましょう!
知育おもちゃのメリット
既製のおもちゃは、きれいです。
完成されているために、子どもたちは喜んですぐに飛びつきます。
でも、、、
遊び方が決められているものが多く、ひと通り楽しむと飽きてしまうこともありますね。
その点、手作りするものは、材料集めから始めないといけません。
大変だけど、、、大変だからこそ、完成した時には子どもたちの宝物になるのです。
以下は、家庭で簡単に作れて、子どもが夢中になる遊びのアイデアです。
知育おもちゃを制作する
・おもちゃを手作りするためには、創造力が必要です。
・制作段階で、自分の求めているおもちゃに近づけるためにはイメージを膨らませ、計画性をもって取り組まないといけませんね。
・求めている形に仕上げるためには試行錯誤しながら、集中力が求められます。
・様々な用具を使って制作すると道具の扱い方も分かり、手先が器用になります。
・失敗しても諦めない、頑張る力が養われてくるのです。
知育おもちゃ・ゲーム感覚で遊ぶ
・既製のおもちゃのように決められた遊び方だけでなく、手作りのおもちゃは何通りもやり方があることがいいですね。
・ルールを自分で決めて遊ぶことは、社会性や論理的思考を育てるいい機会になります。
・遊びながらも、もっとおもしろいやり方はないかと挑戦意欲が芽生えます。
・自分で作ることは、達成感や創造力がさらに高まります。
・親子で一緒に遊ぶことで、スマホに頼らない時間が増えてきますね。
・数人で遊ぶ時には競争意識、一人で遊ぶ時にも、クリアするまでの時間を計ったりして
遊びに対しての意欲はより高まります。
・作ったものを友達と見せ合って、いいところを刺激し合うこともできます。
知育おもちゃの援助
スマホで動画を見ていることは能動的です。
一緒に体を動かして歌ったり、踊ったりすることはあるかもしれませんが、流れてくる画像に合わせることがほとんどです。
しかし、おもちゃを手作りしている間は、時も忘れてしまうほど没頭することが多いです。
これは主体的であり、望ましい発達の姿です。
手作りおもちゃを制作するということは、子どもたちの成長に大切なたくさんの能力が育っていくことが分かります。
そのようなお子さんの思いや姿を大切に、パパやママ、そして保育者は援助してやりたいですね。
・お子さんが作りたいと思うものを、どのように作ったらいいか一緒に考えてあげましょう。
・お子さんは、スマホで見たり好きなキャラクターと同じものを作りたがるでしょう。そっくりは当然無理ですが、世界に一つだけの自分だけのものを作ろうと励ましてあげましょう。
・どんな材料があればいいか、一緒に探しましょう。日頃から廃材を集め、自由にその中から探せる『廃材ボックス・・・宝物の箱』があるといいですね。
・廃材といっても、飾りつけにはきれいなものがあれば、お子さんのやる気は増します。時には、何を作りたいということよりも、「このきれいな材料を使いたいから、~を作る」ということもお子さんの心情です。
・必要に応じて、100円ショップで材料調達も便利です。
・お子さんが作り始めたら、困った時以外は助言はしない方がいいです。
大人の感覚で「こうした方がいいんじゃない」と声をかけたことで、お子さんが急にやる気をなくしてしまうことがよくあります。
・たとえ稚拙な物であっても、いいところをしっかり認めてあげてくださいね。
少しずつ失敗を繰り返しながら上手になっていくものです。
・安全面にしっかり配慮してくださいね。
ハサミはもちろんテープカッターなどの扱いにも注意です。慣れてくると千枚通しなども扱うことがあります。正しい扱い方をしっかり教え、必要に応じて大人が手を添えてやりましょう。
知育おもちゃの作り方と遊び方
キャップを使う
1 オンリーワン
・ キャップを並べる台紙を碁盤の目に作ります。
・ 一人で遊べます。
・ キャップを一つ飛ばしの位置にずらせば、下の図の×印のキャップをゲット。
・ これを繰り返して、盤の上のキャップがすべてなくなればゲームオーバー!


2 キャップピラミッド
・ キャップは、全部大きさが同じではありません。
・ できるだけ高く積むには、集中力が必要です。それだけに達成感でお子さんは満足するはず。

牛乳パックを使う
1 ピラミッド
・ 牛乳パックを切り開いて、三角形に。
・ ホッチキスで止めるといいですが、大人がサポートするときれいな形になりますね。
・ できるだけ高く積みあげましょう!

2 タワー
・ 牛乳パックを輪切りにします。
・ 崩れないように、高く積みあげていきます。
・ 牛乳パックをできるだけ、ガタガタがないようにきれいに切ってあげるとより高く積みあげることができますね。
・ 積み上げた物を、上からみたらきれい!(下の画像です)


2 デザインあそび
・ 三角牛乳パックを好きな形に並べてみましょう。
・ 上から見たら、きれい!何をイメージするかな?

厚紙や不織布を使う
1 絵あわせパズル
・ ピースに切り分ける前に、1枚の厚紙(お菓子の箱の底を利用してもOK)に、絵を描いてあげましょう。
・ お子さんの好きなキャラクターの絵ならば、スマホのゲーム同様に興味津々の取組になります。(下の画像は、ポケットモンスター)
・ 絵を描き終わったら、いろいろな形のピースができるように下線を描き、その通りに切っていきましょう。
・ いくつのピースに切り分けるかは、お子さんの発達に合わせるといいですよ。
・ 市販のパズルに比べて、ピースの凸凹に工夫ができて、ワクワク感は倍増します。
・ 絵を描くことが苦手ならば、楽しい図案をコピーしてもいいですね。

2 変形パズル
・ 平面ですが、折り曲げ方で絵の出方が違います。立体的なパズルに通じるところがあり、かなり高度です。
・ 大人でも苦戦します。それだけに親子の交流が深まるかもしれませんね。

2 ぬいぐるみ
・ 不織布や破れにくい紙に、絵を描きました。
・ 今、流行のLABUBUです。なかなか手に入らないため手作りになりました。
・ 綿を入れて、厚みを出しています。
・ 縫うといいのですが、子どもはセロテープや両面テープで張り合わせても満足していました。

3 キャラクターノート
・ 今、シール交換遊びが流行っています。
・ 集めたシールは、手作りのノートに貼っていき、ニッコリ。世界に一つだけのノートです。

木切れを使う
パパが木工したり、お台所でかまぼこ板が出たりしたら集めておくといいですね。
1 キュービックパズル
・ 下の画像は、立方体の木が手に入った時に親子で紙やすりをかけて、ツルツルにしました。
・ 大きな立方体ができればOK!
・ 小さいお子さんには、好きな形の家などを作ってもいいですね。


2 ドミノ
・ 下の画像の木は同じ形ですが、どんな形のものでもOK。
・ 細かく切った段階で、お子さんと一緒に紙やすりをかけておきましょう。
・ ドミノの先には、キャップのビラミット。ドミノがうまくいくと、キャップのピラミッドを爆破!迫力あって、きっとお子さんは、大歓声です。
・ 木切れの並べ方によっては、途中でストップ。並べ方の試行錯誤で、ワクワクドキドキの遊びです。

3 ジェンガ
・ 木切れは、親子で紙やすりをかけるときれいですね。
・ 色を塗っても素敵です。

毛糸や糸を使う
1 織物A
・ 段ボール板に、縦糸(毛糸や糸)を張ってあげます。
・ 好きな色の糸で、縦糸を上下と拾って通していくときれいな模様になります。
・ コースターやマスクなど、あっという間にできあがりますよ。


2 織物B
・ 牛乳パックの周りに、割り箸を貼り付けます。
・ 毛糸を中、外と交互に引っ掛けていきます。
・ ぐるぐると毛糸を引っ掛け、既に割り箸に引っかかっている毛糸を上からかぶせていきます。
・ 指あみと同じ要領です。
・ 毛糸はゆるく引っ掛けていく方が、お子さんはやりやすいです。
・ 糸の調節具合をサポートしてあげましょう。
・ 最後の糸の始末は、大人がしてあげるといいですね。
・ 実用化してあげると、お子さんは自分の作ったものなんだよと満足度アップですね。

・ 幼児でも1日で編み終わります。
・ マフラー、キッチンたわしなどいろいろに使えます。
・ 下の画像のように長くなると、ひらがなを表現して遊んでいました。

紙粘土を使う
1 ケーキ・ごちそう作り
・ 紙粘土を丸めたり、クッキー型で抜いたりして、ケーキができました。
・ 絵の具で色付けし、ビーズや綿などで飾りつけ・トッピングするといいですね。
・ ごっこ遊びに発展すると、もっと楽しくなり人との関わり方や言葉のやりとりの仕方を学ぶことになります。


2 人形作り
・ 子どもたちの好きなキャラクターを作って、ごっこ遊びに使いましょう。
・ 言葉のやりとりで、語彙力が育ちます。

まとめ
情報化の時代、スマホが生活の中にあることが当然になってきています。
スマホは、親にとっても便利。
子どもがスマホの動画に集中している間は、安全な気がするからです。
確かにスマホを見ていることで、多くの事を学びます。
機嫌が悪くたって、動画をみている間に嫌なことを忘れてニコニコしている我が子の姿を見れば、安心します。
でも、ふとスマホに育児をませていいのかしらと気付かれたパパやママ。
そうなんです!
子どもたちは、スマホが好きですが、ガラクタも大好き!
家庭にあるガラクタやきれいな飾りなど自由に使っていいよと声をかけると、子どもたちは大喜び。
そのようなものを自由に使って、スマホの魅力に負けないようなおもちゃを手作りしましょう!
この記事では、家庭や100円ショップで調達できる材料で簡単に作れるおもちゃの作り方や遊び方をご紹介しました。
スマホの良さを生活に生かしながらも、知育おもちゃを手作りしてみましょう。
幼児期には五感を使って遊ぶことを通して、『生きる力』を育てていきましょう!


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