【幼児】落ち着きがない!ママの対応は叱らないで待つか?厳しく躾けるか?

問題行動
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とにかく動きが激しい我が子。
落ち着きがない!
このままでは小学校に上がった時に、授業中きちんと席に座って勉強ができるのだろうか?
なぜ、じっとしていることができないのだろうか?
何が原因?
我が子は、発達に障がいがあるのかしら?
常に動き回っているお子さんの姿を見て、これからどうなるだろかとお母さんは不安ですよね。

最近たしかに小学校でも、授業中に静かに先生の話を聞けない子どもが増えてきたという話を聞きます。
でも、発達の面からみれば、決して問題ではないことも多いです。
それでは、放っておいてもいい?
いえいえ、お子さんが周りから冷たい視線を受けないで、楽に過ごせるようにしてあげたいですね。

私は38年間幼稚園教諭で、たくさんの子どもたちの問題行動に関わってきました。
現在、保育者養成短大で非常勤講師をしています。
大学生でも、やっぱり授業中に落ち着きのない学生が増えてきたように思います。

この記事では、なぜ落ち着きがないのか?というその原因を探り、
ママにもできる対応についてお伝えしたいと思います。

落ち着きがない子どもとは?

発達からみれば、幼児の「普通の姿」なんです。

ただ、「気になる行動」ではありますね。
一人ひとり原因は様々ですが、
「感覚過敏」であったり、逆に「鈍麻」であったりしませんか?
些細な事にでも、お子さんはとっても不安な表情を見せることがありませんか

落ち着きがないように見える理由

〇発達段階からみれば、脳の前頭前野の未熟さです。
脳から、「今はじっとしておく時なんだよー」という指令が出てこないのです。
でも安心してください。
一人ひとり時期は違いますが、脳が発達してきたならば、必ず落ち着く時が来ると言えます。

〇感覚統合の未発達です。
自分にとって
「大切なこと」と「大切ではないこと」、「今すべきこと」と「今しないでもいいこと」などを
より分けることが苦手なのです。

〇環境要因が影響しています。
刺激が多いと、気が散りやすくなりますね。
「これ、おもしろいな」「わー!あっちにも、ぼくの好きなものがあった!」と、あちらこちらを探索し、自分がどうすればいいのか分からなくなってしまう。
自分のすべきことの見通しがたたないため、落ち着きなく動き回っているのです。

〇心理的要因、特に不安な気持ちなんです。
何か困った時に、ママから「それでいいのよ」という答えが返ってこないと、お子さんはもっと不安になるでしょう。
その背景として、お子さんはちょっと承認欲が強いかもしれませんね。
大好きなママに認めてもらいたい!これは当然のことなんですが。
それなのに、ママは見てくれていない・・・
この不安の背景には、家庭環境に変化があった時などもよく見られ、お子さんは落ち着きがなくなってしまうのです。

落ち着きがない時にママができる対応

落ち着きがないお子さんの場合、せめて図書館に行った時にじっと座っていてほしいとか、静かにしてほしいなど、ママは願っておられることでしょう。
でも、お家で好き勝手している子どもが、外で落ち着いた行動をとれるとは思いませんよね。
まずは、お家でも落ち着いた行動がとれるようにしてみませんか?
ただし、お子さんをコントロールしすぎないということが大切です。
お子さんの発達に合わせて、少しずつ少しずつやってみましょう!

家の中の環境をシンプルに整える

〇動きたい子どもが安心して動けるスペース作り
・大人だってギューギュー詰めの場所に入れられたら?
「ワーっ!」て叫びたくなることってありませんか。
大人だから、我慢する。
でも、子どもは素直だから、動いてしまう~のは当然のことです。

・物が雑然と置いてあったり、床にいろいろな物が散らばっているお部屋では、やっぱり子どもは自由に動けません。
収納方法を工夫してみましょう。
子どもが片付けやすい収納は、どんなものでしょうか?
できれば、一つのかごに1カテゴリーを決めておくと分かりやすいです。
お子さんは自分でも片付けることができるからお部屋はすっきり、そして心が落ち着きます。

〇刺激を減らすことを考えましょう。
・目の前に、カラフルでおもしろそうなおもちゃがたくさん置かれていたら?
「ワー、いいな、いいな」って、そのおもちゃのところに行ってしまいます。
そして、手当たり次第におもちゃを取り出して、部屋中を散らかしちゃった~。
こんな姿、よく見られますね。
何にでも心を動かし、興味・関心をもって行動することは、子どもの当然の姿です。
どんなおもちゃを見ても無関心であることより、いろいろなものに心を動かす子どもは、好ましい姿かもしれませんね。
でも、落ち着いて話を聞いたり行動してほしいという場合には、視覚刺激の整理が大切です。
まずは、お子さんのまわりのおもちゃを片付けてみましょう!

TOKU先生
TOKU先生

〈ワンポイント1〉
おもちゃは、”全部出し” をしない。
種類ごとに、”少量” 出しをする。

・テレビの音・音楽・ゲームの音など、刺激を減らしましょう。
観ていないのにテレビがついていて、音がガンガン流れているということはありませんか?
同じ部屋に、賑やかにおもちゃで遊んだり、ゲームピコピコで騒いでいる兄弟がいたりすると、
それは騒がしくても、いつの間にかそれが当然のことになってしまう。
お子さんがにぎやかに遊んでいる姿を見れば、ママとしたらうれしいですね。
でも、音量を少し絞ったり、見ていないTVは消してしまいましょうよ。
落ち着いた環境の中で、集中して遊ぶことができるようになりますよ。

TOKU先生
TOKU先生

〈ワンポイント2〉
刺激が多いと、落ち着きのなさは増幅しますよ~
時には、静かな落ち着いた環境の中で遊ばせましょう。

行動を見える化

〇見通しの持てるスケジュールを作る
・お子さんは、何をすべきか自分で分かっていないから動くのです。
楽しいことを求めて探索行動(落ち着きがないように見える)をするのです。
半面、自分の好きなことがある子どもは、一つのことにとっても集中しますよね。
それならば今からお子さんがすべきことを、しっかりママと話し合ってみませんか?
もちろん大人のように、スケジュール表を書くことはできません。
朝起きてから寝るまでの長い時間のスケジュール表でなくてもいいのです。
むしろ、今から幼稚園に行くまでの30分間のうちにすることとか、園から帰って晩御飯までにすることなど短時間の計画です。
することは、たくさん並べてはダメ。
お子さんは、訳が分からなくなってしまいます。
2つか3つのすべきことを、分かるようにお子さんと話し合い、できたら絵など視覚的に示してあげるといいでしょう。 
写真やカードをボードに貼ってもいいです。

Y先生
Y先生

〈幼稚園での朝の集まりでは・・〉
「今日は、お誕生会があるから、いつもよりちょっと早いお片付けしてね。」
1 今から好きな遊び
2 10時になったらお片付け
3 トイレ
4 10時30分(時計の針を見せる)に遊戯室に行きます。
5 誕生日会
というように、はじめに午前中の予定を話しておきます。
ホワイトボードに、カードで表示して、保育室の前に見えるように置いておきます
みんなと同じような行動がとれていない子どもには、注意するよりも、ボードを確認させるだけで十分です。


〇行動を区切る工夫
・「〇〇時になったら、片付けよ~」というよりも
「あと5分で終りね」と短い時間で伝える方が、子どもには分かりやすいのです。
・その時間を知らせるには、タイマーを使ってもいいでしょう。
・2つのアナログ時計を並べて(一つは、決めた時間に針を固定し、もう一つは正常に動くようにしておく。)子どもに、時間を意識させるのです。
また、「次は~して、その次は~よ」と、同時にすべきことを指示するよりも、
まずは「靴下はいてね」と一つだけ指示して、それができたら「よくできたね。次はハンカチね。」と次の指示を与えるのです。

TOKU先生
TOKU先生

〈ワンポイント3〉
指示は一つ、それができたら、次の指示を。
自分がすべきことの見通しが立つだけでも、動き回る傾向は減少しますよ。

安心の気持ちの補給

〇しっかりスキンシップ
・落ち着きのなさの裏には、不安な気持ちがあるのです。
まずは、スキンシップでその不安を和らげてあげましょう。

〈スキンシップいろいろ〉

抱きしめる 
手をつなぐ  
背中をなでる  
一緒に深呼吸  など

★お子さんの年齢を考えて、お子さんの好きな方法で~

〇体を動かす時間を確保
・動きたい欲求を制限すると、イライラしたり不満な気持ちが沸き上がってきたりします。
幼稚園や保育所では、それなりに気を遣って心が疲れて帰宅する子どももいます。
そんなお子さんには、帰宅後すぐに「5分間ジャンプよ」とか「お家のまわり一周マラソンしよう!」と誘ってみましょう。
・外に出なくても、お部屋で「クッション山に登ろう」とか「ソファートンネルをくぐって探検!」
ママは夕方の家事で気持ちが急くかもしれないけれど、
お子さんと一緒に体を動かす5分間タイムで、お子さんとの落ち着いた時間を過ごせるようになりますよ。

TOKU先生
TOKU先生

〈ワンポイント4〉
子どもの動きたい欲求を満たすと、その後は落ち着きますよ~

〇成功体験を小さく積ませる
・ママに褒められたら、お子さんは喜びますよね。
何かができた瞬間に「すごい!」「がんばったね」とすぐに褒めてやります。
お子さんは、ママはいつも僕を見てくれているんだと安心な気持ちになるでしょう。
・「できたね~」より「~をがんばったね」の方が心に響いて効果的です。
・してほしいことは、いっぱいあるでしょうが、目標は1ステップだけ。
欲張らないでくださいね。

TOKU先生
TOKU先生

〈ワンポイント5〉
自信がつくと、落ち着きが自然と着いてきますよ。

〈まとめ・・・落ち着きのない子どもへの具体的な関わり方〉

〇動きたい気持ちを受け止めてやる。

〇短い指示を与える。
一つずつ何をすればいいかを示してやる。

〇スモールステップ!で成功体験を積ませる。
できたことをしっかり認めて、「さあ、次、行ってみようか!」

〇体を使った行動を先に取り入れる。
つまり、適度にエネルギー発散をさせるということです。

〇気持ちの切り替えをサポートする。
「がんばって、できたね。きっと次もできるよ!」と声掛けをする。

〇スキンシップで、安心補給をしてやる。

対応するママの気持ちで大切なことは

1 落ち着きのなさ・・・悪いことではないことを理解して
「動きたい」「気が散る」「じっとできない」
これらは、お子さんの発達の途中の姿です。
お子さんの性格でも、親のせいでもありません。

2 ”コントロールしよう”としすぎないで!
親が、ちゃんとさせなきゃと思うと、子どもは逆に落ち着かなくなります。
親が緩むと、子どもも緩みます。

M男のママ
M男のママ

〈先輩ママからのメッセージ〉
我が子M男は生まれた時から、本当によく動く子どもでした。
ひと時も目が離せない。
イベント会場に行っても、走り回り、我が子の安全よりも
「人に迷惑をかけないかしら・・・」そのことばかりが気になっていました。
だんだん人がたくさん集まる場所に連れていくことも疲れ果てて~

パパと話しあったんです。
M男はなぜ、あんなに走り回るのだろうか?
あちこち動き回るけれと、物を壊してはいない。
いろいろな物を、うれしそうに見ているよ。
キラキラした目は、とっても子どもらしいよね。

それからは、M男を追いかけることをやめました。
もちろん安全面には気をつけましたよ。
それ以外は、M男の自由に~
ハラハラドキドキした気持ちをグッとこらえてね。

そうしたら、私たちパパやママの気持ちも楽になってきたんです。
M男の幸せそうな表情に、気付いたんです。
M男も、私たちのやさしいまなざしに安心してきたのか、
それから少しずつ落ち着きが見られるようになってきました。

今では、M男の落ち着きのなさは、好奇心のかたまりだったことがわかりました。
M男は、好きな絵を描く時には、対象物をじっと見てとっても集中しています。

あの時、M男を追いかけることをやめる決断をしてよかったと思っています。

3 お子さんを他の子どもと比較しないで!
兄弟やまわりの友達と比べると、親も子どもも苦しいです。
その子のペースだと見守る姿勢が、お子さんの安心感につながります。

4 困っているのは子ども自身なんです!
落ち着きがないのは、お子さんが ”どうしていいか分からない”というサイン
落ち着きのなさを叱るよりも、助けてあげる視点を持ちましょう。

5 できた瞬間を一緒に喜びましょう。
「1分、座れたね」
「靴を自分で履けたね」
「片付けが、一つきちんとできたよ」
小さな成功を一緒に喜ぶと親子関係が、ぐっと安定しますよ。

★それでも、まだ心配ならば

〇幼稚園や保育所の担任の先生と連携する。
〇ママ一人で悩まず、みんなに協力を求める。
〇気になることが大きくなれば、外部の機関に相談する。
 (幼稚園や保育所で相談機関を教えてくれます。)
子育て支援センターや保健所、かかりつけの小児科医でもいいですね。

まとめ

我が子が落ち着きのない行動をとると、とっても心配です。
時には、我が子はどこか障がいがあるのではないかとまで考えてしまいます。
小学校入学を控えていれば、小学校の授業についていけるだろうかと・・・

「落ち着きのなさ」は、お子さんが「困っているサイン」なんです。
・どうしていいか分からない
・なんだか不安
・自分のいるスペースが居心地が悪い
などですね。

だから大人(ママやパパなど)が、その状況を理解してあげ、お子さんが安心して過ごせるようにしてあげたならば、きっと改善していくことでしょう。
「叱らない」ということは、なんでも好き放題にさせることではありません。

・「こういう時にはこうしたらダメ」ではなく、「こうしたらいいね」と具体的に
・穏やかに、何度でも繰り返し
・一度にあれこれ言わない
ポイントを押さえて、短く

これらのことを守って、決して叱らないでくださいね。

「ママも怒鳴らないでがまんするから、あなたもここではじっとするようにがまんしてみようか」
そうやって、お子さんの行動に丁寧に関わって育てていくことです。

まずは、大人が子どもをコントロールしすぎないように
環境を見直していけば、お子さんの安心感につながりますよ。
必ず、お子さんは落ち着くときがきます!

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